「第35回東京国際映画祭 ラインナップ発表記者会見」に出席した橋本愛 (C)モデルプレス

橋本愛、日本映画界に問題提起 「主演という立場がなかったら」自身の経験も告白

2022.09.21 18:07

女優の橋本愛が21日、都内で開催された「第35回東京国際映画祭 ラインナップ発表記者会見」に出席。自身が感じる“世代間の溝”について持論を展開した。

  

橋本愛、2年連続アンバサダー就任への思い語る

橋本愛 (C)モデルプレス
橋本愛 (C)モデルプレス
2年連続でフェスティバル・アンバサダーを務めることとなった橋本は「昨年に引き続きアンバサダーを務めさせていただくことになりました。本日はたくさんお越しいただいてありがとうございます。どうぞよろしくお願いします」とにっこり。

改めて2年連続でのアンバサダー就任に対する思いを聞かれると「有難いことですし、とても光栄なことだなと思いますし、役目を果たさなければと背筋の伸びる思いです」と答え、「もう一つは、アンバサダーとしてというか、映画祭に関わる人間として、どういったことを発信していけばいいんだろうっていうのを模索していた中で、去年は自分の思っているものよりももうちょっと楽しい・ワクワクするっていう興奮の方を発信していったような気がするんです」と振り返った。

橋本愛 (C)モデルプレス
その上で「今年になって2年連続ということで、もうちょっと自分に何かできることがないかなっていうのを考えた時に、今の日本の映画界の、いろいろ立ちはだかる課題について自分の気持ちをお話しできたらなという風には思っています」と発言した。

橋本愛「一番感じるのは、世代間の溝」

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その後、橋本は「一番はハラスメントと呼ばれることだったり、労働環境の問題だったり、映画界に限らず、『いろんな問題があるなあ』という風に自分が現場を経験していて思うことはたくさんあって。けれど一番感じるのは、世代間の溝というか」と持論を展開。

橋本愛 (C)モデルプレス
「上の世代の方々が今まで必死に積み重ねてきたものを大事に守り抜いていこうだったり、自分の功績にちゃんと誇りをもってものづくりに関わっているという姿勢は、とても素晴らしいものだとは思うんです」とコメントした上で、「一方で、下の世代の人たちだったり、若い人たちの声をちゃんと聞こうっていう姿勢が、もう少し下の世代から見ると。もう少し、お互いですけど、声を聴く・声を聴き合うっていう姿勢が、これからものづくりにおいてすごく大事なことなんじゃないかなという風に思いました」と指摘した。

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さらに橋本は「自分も含めて若い世代・下の世代もそういった自分の声を押し殺されることに、たぶん何度も何度も経験してきた中で諦めてしまいそうなところを、めげずに自分の意見をちゃんと持って伝えていく。伝えるだけではなくて、その表現方法をちゃんと鍛えて、自分の中にあるものを伝わるように伝えるっていうスキルを、こちらも磨いていくことが大事だなと思っていて。そうやってお互いが歩み寄って、今よりもっと素敵な映画を作るものづくりの環境になったらいいなという、イチ一人の願いがあります」と胸の内を語った。

橋本愛「主演という立場がなかったら」自身の経験明かす

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“世代間の溝”を埋めるために起こしているアクションを聞かれた橋本は「自分以外の役者さんのことはよく知らないんですけれども、自分自身の経験としては、例えば主演だったり主人公をやらせてもらう立場だとしたら、意見を言う機会を設けていただいたり、結果自分が思った通りにはならなかったとしても、一応聞いてくれるっていう時間を与えてくださったり。でもそれって、主演という立場がなかったらきっとこれはなかっただろうなと思ったり。傍から見ていて自分以外の人に対しての態度が違ったり」と自身の経験を告白。

橋本愛 (C)モデルプレス
続けて「そういうものを目の当たりにすると、逆にこの立場を利用してじゃないですけど、活用して、ちゃんとクリーンな関係性を誰に対してもお互いが作っていけるように示していかなければならないなという風には思っていて」と言及した。

また「例えば私が下の世代の意見を聞いたとしても、頭ごなしにNOだって言っている方がいたとしたら、ちょっと表現方法を変えて。それも戦うっていう姿勢ではなくて、自分はこう思うっていうのをひとまず伝えて。結果どうなったとしても、ちゃんとコミュニケーションをとったという実績が、きっとどこかでお互い残ると思っていて」と発言。

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さらに橋本は「こっちも何か変わらなきゃいけないけど、上の世代の人たちも守り抜く姿勢の美しさとは別で、ちょっとずれたところに古い考えに執着しているっていう、負の部分がもしあったとしたら、そこは自分がどうアプローチしてもきっと変わらないだろうから、その人自身が自分を見つめてアップデートしていってもらうしかないので。でもきっかけになるような何かを自分が残せたらいいなっていう風に、日々検討・奮闘しています」と表明していた。(modelpress編集部)

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