<GReeeeN映画「愛唄」撮影現場に潜入>リハーサルと本番、横浜流星・清原果耶・飯島寛騎が見せたオンとオフ
2018.09.22 08:00
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俳優の横浜流星が主演をつとめ、清原果耶、飯島寛騎らが出演するGReeeeNの映画プロジェクト第2弾「愛唄 -約束のナクヒト-」(2019年1月25日公開)。モデルプレスは撮影現場を訪れ、3人や小池賢太郎プロデューサーが同作に込めた思いなどを聞いた。
GReeeeN×映画プロジェクト第2弾は「愛唄」
同作は人気ボーカルグループGReeeeNが2007年にリリースしたラブソング「愛唄」を映画化。GReeeeNのメンバー自らが脚本に参加して、曲に込めた思いを実写ドラマとして今の時代に送り出す。2017年に大ヒットを記録した「キセキ -あの日のソビト-」に続く、GReeeeN×映画のコラボレーション第2弾となる今回は、ピュアな思いがあり得ない奇跡の連鎖を生む純度100%のラブストーリーとなる。
あらすじ
恋する勇気を持てないまま大人になってしまったトオルに起きた、二つの出会い。元バンドマンの旧友・龍也との再会、そして運命を変える詩との偶然の出会いにより、恋というものに生涯をかけて全力で駆けることになる。今まで手をつなぐことさえしてこなかったが、龍也の声に恋する勇気をもらい、その詩から、恋に生きる力をもらったトオル。詩と触れるキッカケをくれた比呂乃との出会いを経て、ようやくめぐり会えた運命の少女・凪。詩を綴ることをやめたその少女は、トオルに生きる意味を教えてくれた。しかし、彼女にはある秘密があった…。撮影現場の様子は?
取材は4月中旬。この日は朝から生憎の豪雨だったが、都内の病院の待合ロビーでは、メインキャスト3人が初めて同じ空間に揃う重要なシーンの撮影準備が進められていた。恋に臆病なまま大人になってしまった主人公のトオル役は「キセキ」でもGReeeeNのメンバー・ナビを好演し、その真面目で純朴なイメージがぴったりだと抜擢された横浜。本来は柔和な性格であるはずのトオルだが、余命宣告を受けているため、横浜の身にまとう雰囲気は暗い。それをベンチで待ち受けていたのが高校時代の旧友・龍也。演じる飯島はトオルの絶望を無視した明るいテンションで、トオルの恋を応援するためのプランを持ちかける。案の定、怒りを爆発させるトオル。
怒ったトオルに掴みかかられ、リハーサルでトオルから目を逸らす素振りを見せた飯島に、「そこで目を逸らさない。相手の視線を避けるのはタッちゃん(龍也)っぽくない」と川村泰祐監督の演出が入る。龍也はただの無神経な男なのではなく、トオルの痛みを理解した上で、純粋にトオルのためを思って行動する真っ直ぐな人柄がうかがえるリアクションだ。そして本番のカメラが回ると、自分を罵倒するトオルの目をじっと見つめ返す龍也がいた。
龍也が去った後、同じロビーにいた少女・凪役の清原が口を開く。「生きるって、夢中になることだと思う」。艶やかなロングヘアに黄色いスカートが鮮やかな凪は、トオルの目にも眩しく映り、しかしそれゆえにトオルは自分の苛立ちを彼女にもぶつけてしまう。すると凪は思いもよらない行動に出てトオルを驚かせる。その凪の姿を見て戸惑うトオル。ここで2人は運命的に出会ったのだ。
肉体的にも精神的にもハードなテイクが続く中、疲れた顔ひとつ見せない清原に、スタッフも気合いが入る。撮影は午後いっぱいかけてじっくりと行われたが、清原のアクションを受けて感情を激しく揺らす芝居を何度も繰り返す横浜は、最後まで集中力を切らさずに、トオルの背負う運命と向き合っていた。
かなりシリアスなシーンとなったが、カメラの外の3人は和やかで距離感が近く、ピリピリとしたムードはない。一見クールそうな佇まいの中にも時折り茶目っ気をのぞかせる横浜と、紅一点として現場を華やかに彩りつつ揺るぎない存在感で芝居をリードする最年少の清原。そこへ人懐こい飯島がいじられキャラとして合流し、絶妙なハーモニーを奏でる。この3人の生み出す若者らしく明るい空気が本作の要でもあるのだろう。
横浜流星×清原果耶×飯島寛騎 3ショットインタビュー
― 初めての3人揃っての撮影となりましたが、一緒にお芝居をしてみて印象はいかがですか?飯島:(自分の)イン前から2人のお芝居のシーンを現場で見ていました。今日、初めて2人と一緒にお芝居をしたら、龍也っぽさが出たというか、いい意味で引っ張ってもらっているというか…すごくお芝居がやりやすかったです。
清原:クランクイン前から本読みを何度もさせてもらっていたので「大体こんな感じになるのかな」という想像はついていましたが、実際にやってみると「3人揃った」ということが嬉しくて、居心地がとても良かったです。
横浜:そうですね。入念にリハーサルをしていて、そこで監督と役についてなど色々話し合えたので、僕も「こんな感じなんだろうな」というのはありました。ですが、今日やってみたら、本読みと実際に動いて演技をするのでは、全然違いましたね。飯島くんは龍也として、果耶ちゃんは凪ちゃんとしてちゃんといてくれるので、僕もトオルとして存在することができました。2人のおかげです。すごく感謝していますし、これからの撮影が楽しみです。
― 今回は命を扱っている作品ということで、それぞれ難しい役だと思いますが、心がけていることや準備したことなどがあれば教えて下さい。
横浜:僕は台本を読んだ通りに演じると、暗くなりすぎてしまうので、そこが難しいバランスだと思っています。「陰なんだけど、ちょっと陽寄りの陰にして」と監督に言われていて。なので、少し“キョドッてる”可愛らしさを意識しました。
飯島:龍也は(トオルとは)逆で「前へ前へ前へ前へ!常に人生を後悔したくない」みたいなタイプなんです。トオルが陽寄りの陰なら、龍也は見た目も派手だし、陽寄りの陽プラスくらいです(笑)。でも、そういう真反対のトオルと龍也がいるのは、画としても自然だと思います。またこの作品には「恋をしていますか?人生後悔していないですか?愛していますか?」という問いかけがあって、家族、友人、恋人、歌もそうなんですが、龍也自身がそのメッセージだと僕は思っているので、そこを意識して撮影に挑んでいます。
清原:凪は詩を書く子なので、自分でも詩を書いています。今まで詩を書いたことがなかったので「詩って何だろう」というところから考えてみましたが、答えは出なくて…。でも答えが出なくても良いと思いました。最近は朝起きてからすぐ書いたり、撮影が終わってから思ったことを書いたり。自分の気持ちをしっかりとノートや携帯に残しています。それが自然と役作りになっているのかもしれないです。あとは、プライベートで泣かないようにしています。凪の涙は、感動からくるものや嬉し涙ばかりなんです。なので私もあまり泣かないようにして、普段から明るく前向きに、充実した日を送れたら良いなと思っています。
― 脚本にGReeeeNさんが参加されていますが、皆さんが最初に脚本を読んだ時の印象はいかがでしたか?
横浜:まず初めに、GReeeeNさんらしいなと思いました。頑張ることは決して1人ではできなくて、人との出会いや支えがあってこそ。そういう大切な気持ちに気付かされましたね。そして改めて気付かされたのは時間です。僕もそうですが、普段何気なく過ごしていると、明日は当然来るものと思っていますが、本当は当然ではなくて。後悔しないように、一瞬一秒でも大切に強く生きたい、と強く思いました。「後悔しないように生きて」とか「恋をして成長していくんだよ」とか「だから恋をして欲しい」とか、たくさんのメッセージが込められている作品なので、僕たちはそのメッセージをしっかりと届けなくてはいけないと感じましたし、キャストスタッフ一丸となって、全力で頑張っていきたいと思いました。
飯島:僕も最初に台本を読んだ時は、GReeeeNさんらしい素敵な作品だと思いました。今回は僕が小学生の頃から知っている「愛唄」を題材としていて、他の曲でもそうですが、歌詞が素敵なので雰囲気のイメージは想像できるけど、どういう人がいてどういう状況で…といったドラマって想像しないじゃないですか。それを今回は、最初から最後まで僕らが伝えなければならず、難しいとは思うのですが、本当に細かく丁寧に作っていきたいですし、この作品を観た方が、人生を見つめ直すきっかけになればと思います。今回、この映画に参加できて嬉しいです。
清原:台本を読んだ時、素直に感動して、何回読んでも泣いてしまいました。凪は、1つ1つの出来事に対して、自分なりの意味を持って行動しているので、日常を当たり前にあるものだと思って過ごしていないんです。だからこそ、言葉の伝え方や表現の仕方が心にズシンと響くものがあって。そんな凪を演じるということで、ちゃんと伝えなきゃいけないというプレッシャーはありますが、出てくるキャラクター全てが愛おしく、皆に影響や刺激を受けて、毎日を生きることの楽しさや嬉しさを自分自身が再確認できる現場に入れて、すごく幸せだなと思いました。
また友人や家族、恋人への想いというのは、本当に大きくて無限大なものだと思いました。日常を大切に生きることもそうですし、恋人ができたり、人生で進展があったり…そういう全てを楽しんで大切に感じながら生きてもらいたいな、と思うので、そこを伝えられるようなお芝居をしたいです。
3人の起用理由は?小池賢太郎プロデューサーに聞く
― 今回第2弾として、なぜ「愛唄」を選んだのですか?小池プロデューサー:「キセキ」をGReeeeNさんと一緒に作らせてもらって、その延長で色々と話をしている中で、ラブストーリーをやりたいという話が出てきました。そこでGReeeeNさんの場合、鉄板ラブソングとして「愛唄」がある、と。
本人じゃないと、曲のイメージをドラマにしていくことってすごく難しいと思うんです。同じ「愛唄」を聴いても、捉え方は皆それぞれ違いますから。そこで、今回は作詞作曲をして歌っているのがGReeeeNさんですし、GReeeeNさんが持っている世界観を映画の脚本の表現にかなり活かせるんじゃないかと思ったんです。
― 実際に脚本を読まれて、どう感じましたか?
小池プロデューサー:GReeeeNさんらしいな、と思いました。曲ならメロディの流れがあるように、脚本にもGReeeeNさんらしいリズムがあり、伝えたいことがしっかり書かれているストレートな表現と、少し変わった変化球の構成が絶妙なバランスになっていて、そこが面白かったです。また、出てくる人が皆いい人で、悪い人がいない。それがいいな、と。
「恋をして欲しい」というメッセージはしっかりテーマとして映画の真ん中にあって、GReeeeNさんは「映画館を出たら、すぐ告白するような、そういう映画にしたいんですよ」と言っていました。
― 主要キャストの皆さんの起用の決め手を教えて下さい。
小池プロデューサー:横浜さんは「キセキ」でナビ役をやってもらったのですが、真面目な中にピュアな純朴な感じがあるというナビの役のイメージが今回のトオルにすごく結びついているんです。GReeeeNさんとも話して「これナビだよね」とすぐイメージが共有できました。
清原さんは色々と出ている映像を見て、すごく愛らしくて、ピュアで元気で前向き、というイメージがぴったりだったので、お願いしました。飯島さんは「仮面ライダーエグゼイド」で見て「飯島君ってかっこいいよね」というところからまず入ったのですが、会わせて頂くと、いい意味で図々しいところがあるというか。嫌な感じはなく、ポンと入ってきて、昔から知っていたような雰囲気のキャラクターが、龍也にすごく合うんじゃないかと思いました。なかなか、ポンと入っていくのって難しいんですが、龍也はトオルにいきなりポンっていく。すごく横浜さんとのバランスがいいなと。真面目な強い部分もありますが、表面的にはそう見えなかったり、男らしかったり…そういう部分ですね。
― ありがとうございます。
(modelpress編集部)
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