「第40回日本アカデミー賞」授賞式<結果まとめ/写真特集>
2017.03.03 23:01
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「第40回日本アカデミー賞」授賞式が3日、都内で行われた。ここでは、受賞結果を総まとめする。
目次
「第40回日本アカデミー賞」
「第40回日本アカデミー賞」は、2015年12月16日から2016年12月15日までに東京地区において有料で初公開された優秀な劇場用映画及びアニメーション作品を表彰。優秀主演男優賞、優秀主演女優賞などを受賞したものから各最優秀賞を決定する。区切りの40回目を迎えた今年の司会は、日本アカデミー賞協会・組織委員会副会長の俳優・西田敏行と、第39回最優秀主演女優賞を受賞した女優の安藤サクラが務める。「最優秀助演女優賞」
最優秀助演女優賞は、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」の杉咲花が受賞。発表を受け杉咲は「本当にありがとうございます」と目を潤ませると、ブロンズ像を握りしめた。「今日が来るのが怖くて。2週間位寝れなくて…やっと寝れたと思ったら悪夢とか見て…」と不安を抱えていた様子。昨日、同作で自身の母を演じた宮沢りえに「どうしよう」とメールしたところ「どんな結果であっても(作品で)得たものは変わらないから」とアドバイスを受けたそう。杉咲は「本当にそうだなって思って…。だから本当に幸せなのは、この作品に携わらせて頂いたことがやっぱり嬉しいです」と時折言葉をつまらせながら語った。
「話題賞」
話題賞は俳優部門で映画「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」に主演した岩田剛典、作品部門で『君の名は。』が受賞。岩田は「ありがとうございます。このような名誉ある賞をいただけて感無量です」と感激し「応援してくれているファンの皆様のおかげだと思うので、この賞はファンの皆様に捧げたい」と述べた。
「最優秀助演男優賞」
助演男優賞は映画「怒り」で俳優の綾野剛と同性愛カップルを演じきった俳優の妻夫木聡が受賞。妻夫木は受賞を受け「あーー…ありがとうございます。この後、舞台(の仕事)があるのですが、ぎりぎりまで待っていて良かったです」と感無量のあいさつ。2011年「第34回日本アカデミー賞」で妻夫木は、主演映画「悪人」で最優秀主演男優賞を獲得したが、当時式に出席できなかったため「今回はこの会場でみなさんと喜びを分かち合えることを嬉しく思います。小さい頃から特に何の取り柄もなかった自分が、今俳優をやっていること自体不思議ですが、素敵な賞を俳優でもらえたという現実が夢のようです」と語った。
また授賞式に出席していた綾野は最優秀助演男優賞が妻夫木と発表されると、思わず噛み締めたガッツポーズ。妻夫木はそんな綾野との二人三脚に「これも綾野剛くんと一緒に作り上げた役であって、李(忠相)監督が東京(編)は『お前に任せた』って言ってくれた一言や、『お前に救われた』と言われたのは僕の一生の財産となりました。ありがとうございました」と感謝した。
「最優秀主演女優賞」
最優秀主演女優賞は、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」の宮沢りえが受賞。宮沢はこの日、舞台出演のため途中退出となり、式では優秀主演女優賞受賞に対する宮沢のコメントをVTR放送した。VTRでは「今日は本当に素晴らしい賞をありがとうございます」と感謝。「近頃、役を演じると言うよりは役が自分の体を通過して爪痕を付けて通過していくという気がしていて。今回の役もとても大きな爪痕を残して通過していきました。生きることの貴重さ、皆様の前で讃えられることのありがたさ…色々な事を感謝とともに教えていただきました」と作品への思いを語った。
「新人俳優賞」
今年の新人俳優賞は杉咲花(「湯を沸かすほどの熱い愛」)、高畑充希(「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」)、橋本環奈(「セーラー服と機関銃-卒業-」)、岩田剛典(「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」)、坂口健太郎(「64-ロクヨン-前編」「64-ロクヨン-後編」)、佐久本宝(「怒り」)、千葉雄大(「殿、利息でござる!」)、真剣佑(「ちはやふる-上の句-」「ちはやふる-下の句-」)が受賞した。「最優秀主演男優賞」
最優秀主演男優賞は、映画「64-ロクヨン-前編」の佐藤浩市が受賞。1981年度の日本アカデミー賞「新人俳優賞」皮切りにこれまでアカデミー賞の常連の佐藤。最優秀賞は2003年が最後で「久しぶりに大きい方のやつをいただいたけど、こんなに重かったかな」とブロンズを手にしみじみ。「僕が50も半ばを過ぎて筋力がおとろえたから重たいのか、それとも全く別な考えでこの重たさを感じているのか、それは当然後者の方なんですが、こまっちゃうな(笑)」と照れ隠しつつ「ここにまた戻ってこられるよう映画作りしていきたい」とあいさつしていた。「最優秀作品賞」
最優秀作品賞は「シン・ゴジラ」が受賞。優秀賞で監督賞(庵野秀明氏・樋口真嗣氏)、作品賞、主演男優賞(長谷川博己)、助演女優賞(石原さとみ、市川実日子)などで11部門に選ばれた「シン・ゴジラ」は、今アワード最多となる7部門が最優秀賞に選ばれた。(modelpress編集部)「第39回日本アカデミー賞」授賞式 最優秀賞受賞作品・受賞者一覧
<最優秀作品賞>『シン・ゴジラ』
<最優秀アニメーション作品賞>
『この世界の片隅に』
<最優秀監督賞>
庵野秀明・樋口真嗣『シン・ゴジラ』
<最優秀脚本賞>
新海誠『君の名は。』
<最優秀主演男優賞>
佐藤浩市『64-ロクヨン-前編』
<最優秀主演女優賞>
宮沢りえ『湯を沸かすほどの熱い愛』
<最優秀助演男優賞>
妻夫木聡『怒り』
<最優秀助演女優賞>
杉咲花『湯を沸かすほどの熱い愛』
<最優秀撮影賞>
山田康介『シン・ゴジラ』
<最優秀照明賞>
川邉隆之『シン・ゴジラ』
<最優秀音楽賞>
RADWIMPS『君の名は。』
<最優秀美術賞>
林田裕至、佐久嶋依里『シン・ゴジラ』
<最優秀録音賞>
中村淳、山田陽『シン・ゴジラ』
<最優秀編集賞>
庵野秀明、佐藤敦紀『シン・ゴジラ』
<最優秀外国作品賞>
『ハドソン川の奇跡』
<新人俳優賞>
杉咲花『湯を沸かすほどの熱い愛』
高畑充希『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』
橋本環奈『セーラー服と機関銃-卒業-』
坂口健太郎『64-ロクヨン-前編』『64-ロクヨン-後編』
佐久本宝『怒り』、千葉雄大『殿、利息でござる!』
真剣佑『ちはやふる-上の句-』『ちはやふる-下の句-』
<協会特別賞>
相田敏春(装飾・小道具)
赤松陽構造(タイトルデザイン)
岡瀬晶彦(音響効果)
<会長功労賞>
木下忠司(音楽)
京マチ子(俳優)
故・鈴木清順(監督)
西岡義信(美術)
橋本忍(脚本・制作・監督)
八千草薫(俳優)
<第40回特別賞>
池広一夫(監督)
沢島忠(監督)
萩原憲司(撮影)
<会長特別賞>
故・出目昌伸(監督)
故・冨田勲(音楽)
故・松山義三(脚本・監督)
<話題賞>
『君の名は。』【作品部門】
岩田剛典『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』【俳優部門】
【Not Sponsored 記事】