橋本愛「ずっと浮いていました」不安を回顧
2016.12.03 16:39
views
女優の橋本愛が3日、都内にて開催された映画「古都」の初日舞台挨拶に、松雪泰子、伊原剛志らと登壇。胸元が深めにカッティングされたエレガントなドレス姿で歓声を浴びた。
橋本愛「すごく不安でもあった」
同作は、川端康成の長編小説「古都」のその後を描いた物語。松雪が、京都の町で伝統の継承に生涯を捧げる呉服屋の姉・佐田千重子と、京都伝統の北山杉の里で働く双子の妹・中田苗子を1人2役で演じる。橋本が演じた佐田舞は、千重子(松雪)の娘で、自分の進むべき道や母親との葛藤に悩む女の子。「舞ちゃんは、弱いといいますか、自分の意志や芯のようなもので確固たるものをまだ自分で見つけられていないくらいの年齢や時期の女の子でした」と振り返り、「演じている間も自分の芯のようなものを掴まないままやっていましたので、すごく、ふわふわしていました。撮っている間ずっと水の中にいるような浮遊感がありました。それが、すごく不安でもあったのですが、『何もなくて大丈夫かな?』と思うくらい何もない子だったのです」と語った。
さらに、橋本は「(舞は)昔からずっと色々な習い事をしてきたのですが、それも彼女の中では自分の意志で決めたことではなくてある種の日常に溶け込んだ習慣でした。それの大事さといいますか、『自分の経験が尊いものだったのだ』ということに初めて気付くところが、『すごくいいなあ』と思って演じていました」としみじみ。「京都の撮影中はずっと浮いていました。(撮影で)パリに行かせていただいて、その時に、やっと“気付き”というものがあるのですが、そのときが1番素直な気持ちになった瞬間でもありました」と目を輝かせた。
松雪泰子「かつての自分を見ているような気持ち」
橋本の話を受けて、自身の若いころを振り返った松雪は、「親からすると、好奇心旺盛で自分が進みたい道に進むという意志の強さが自分にはあったので」と苦笑い。「そういう意味では、(親は)手を放して見守ってくれた感じではありました」と述懐した。一方、成海璃子が演じた中田苗子の娘・結衣については、「璃子ちゃんが演じたのは、才能が自分にあるかどうか迷いながらも、でも挑戦したくて飛び出していく女の子でした。未知の世界ですけど、恐がらずに挑戦していくことはすごく大事なことだなと思います」と実感を込めてコメント。
「わりと自分は無謀なタイプで、できるのかできないのか分からないのに走って行ってしまうような。若いときにそういうタイプだったので、すごく共感できるといいますか…」と心境を吐露。「それを見守る立場の母親として演じていたのですが、かつての自分を見ているような気持ちになりました」と自分を重ね合わせていたエピソードを振り返った。
なおイベントには、成海、伊原剛志、葉山奨之、新山詩織、Yuki Saito監督も出席した。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】