佐藤健

佐藤健「亜人」実写版で主演抜てき「今までにないアクション映画がつくれる」

2016.11.04 10:58

漫画家・桜井画門氏の人気コミック「亜人」が実写映画化されることが4日、明らかになった。主演は俳優の佐藤健、監督は「踊る大捜査線」シリーズの本広克行氏が務める。

  
佐藤健
佐藤健が演じる主人公・永井圭(C)桜井画門/講談社

「亜人」を実写映画化

2012年より「good!アフタヌーン」で連載される同作。自身が、人間と姿かたちは同じだが“死ぬことがなく”、どれだけ傷ついても、絶命と共に再生を始める死を超越した特殊な能力を持つ新人類“亜人”であることに気付いた主人公・永井圭が、世界の差別や隔絶を経験しながら「自己」「生きる道」を懸命に模索し、国家権力や同じ種族の“亜人”と戦っていく。

佐藤が演じる圭は、冷徹で合理的な考え方を持ち、危機に瀕した時は他人を犠牲することも厭わない、言わば“ヒーロー拒否”のシニカルなニューヒーロー。「バクマン。」「世界から猫が消えたなら」「何者」と幅広い役柄をこなす佐藤にしか、この独特な世界観を持つキャラクターを具現化できないと、佐藤の実年齢に合わせた設定変更をしている。

新たなアクションに挑戦

映画では、“死なない”“何度でも命をリセットできる”からこその思考から生まれる既成概念を超越した行動、ビルの屋上から飛び降りても復活、銃で撃たれても復活といった、逃亡の仕方、闘い方などが、新たな映像表現を創造。

加えて、亜人が分身として操る“IBM(インビジブル・ブラック・マター)”と呼ばれる黒い物体の存在も見どころ。「るろうに剣心」のアクションチームを迎え、新たなアクション挑む。

佐藤健「避けては通れない」

2年ほど前にオファーを受け、原作を読んだという佐藤は、「一読者として楽しませて頂いたのはもちろん、この作品を映画化したいと思いました。理由は明快で、この『亜人』という原作を映画化する意義がしっかりと見えたからです。それは、“死なないという特性を利用して、今までにないアクション映画がつくれる“ということです」と紹介。

主演を務めるにあたって、「漫画原作の実写化は今もなお賛否両論あるものの、もはや今の時代を象徴しているようなところもあり、避けては通れないものだと感じています」と覚悟を明かした上で、「上手くいけば相当極上なエンターテインメント作品に仕上がるのではないかと手応えを感じております。楽しみに待っていて頂いて大丈夫かと」と呼びかけた。

本広克行監督「アクションの枠を超えた世界初の映像体験をお届け」

本広克行監督
そんな佐藤が「制作陣と満場一致」で決定したことを打ち明けた本広監督は「『るろうに剣心』で魅せた身のこなしも、アクションが肝の今作で現場を引っ張ってくれる存在になるのではと期待しています」とコメント。

他のキャストについては「原作のキャラクターの本質、世界観を一緒に積み上げてくれる方にお願いしました」といい、「アクションの枠を超えた世界初の映像体験をお届けしたいと思っています!これからの撮影が楽しみです」と期待に胸を膨らませた。

なお、映画「亜人」は2017年全国公開予定。(modelpress編集部)

映画「亜人」ストーリー

2017年東京、研修医・永井圭は、ある日、トラックと衝突し、死亡。しかし直後に肉体が回復し、生き返ってしまう。不死身の新人類“亜人”と発覚した圭は、懸賞金目当ての周囲の人間や警察に追われ、亜人研究施設に監禁され、非人道的なモルモットにされる。そんな圭に“帽子”と呼ばれる、圭と同じく“亜人”のテロリスト・佐藤が助けの手を差し伸べる。しかし、国家転覆を図り、大量虐殺を繰り返す佐藤に、加担できない圭。そんな圭に気づき、佐藤の怒りの矛先は圭に向かっていく。戦いたくない最弱の“亜人”VS最強最悪の“亜人”。佐藤を止めるため、圭は走り出す。

佐藤健コメント

漫画原作の実写化は今もなお賛否両論あるものの、もはや今の時代を象徴しているようなところもあり、避けては通れないものだと感じています。それに成功例があることも事実で、それを目指して多くの映画人たちは、何か良い原作はないものかと様々な漫画を読み漁っているというのが今の業界の実状です。もちろん、僕もその内のひとりですが、当然のように漫画を映画にするということはとても難しい作業なわけで、この原作を映画化したいと思えるような作品には簡単に出会うことはできません。

2年ほど前に今回のお話を頂き、すぐに原作を読みました。一読者として楽しませて頂いたのはもちろん、この作品を映画化したいと思いました。理由は明快で、この「亜人」という原作を映画化する意義がしっかりと見えたからです。それは、“死なないという特性を利用して、今までにないアクション映画がつくれる“ということです。絶対に死なない亜人は殺してもすぐに復活するため、捕獲拘束するために麻酔銃などで眠らせようとします。戦闘中腕に刺さった麻酔が全身に巡ることを避けるため自らで麻酔の刺さった腕を切り落としながら、更に自らで自らの頭を銃で撃つ(リセットする)ことで損傷された腕を復活させながら、俳優たちが戦闘している「画」が見えました。

「るろうに剣心」のときにお世話になったアクションチームのみなさんと久しぶりに再会し、これからの撮影に向けて、今は日々アクションを練っている段階です。まだクランクイン前ですが、これは上手くいけば相当極上なエンターテインメント作品に仕上がるのではないかと手応えを感じております。楽しみに待っていて頂いて大丈夫かと。よろしくお願いします。

本広克行監督コメント

原作を読んだ時は、とにかく“殺しても死なない”という今までにありそうでなかった設定が衝撃的でしたが、日本映画でそんなスケールの大きな話が撮れるのかと悩みました。しかし、今まで普通に生きてきた男が大きな運命に巻き込まれ、何も分からないまま絶対的な敵と戦うことになるというストーリーの本質は、自分が関わってきた「踊る大捜査線」「SP』「PSYCHO-PASS サイコパス」の世界観にも通じるなと感じ、今回挑戦することになりました。

佐藤さんはずっとご一緒したいと思っていた役者の1人で、クールで達観したように見えて、実は熱いものを芯に秘めている感じが、本作の主人公にぴったりだと制作陣と満場一致で決定しました。「るろうに剣心」で魅せた身のこなしも、アクションが肝の今作で現場を引っ張ってくれる存在になるのではと期待しています。

その他のキャストも、原作のキャラクターの本質、世界観を一緒に積み上げてくれる方にお願いしました。“絶対に死なない男のアクション”を追求して、皆さんに驚いてもらえるような、アクションの枠を超えた世界初の映像体験をお届けしたいと思っています!これからの撮影が楽しみです。
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