本棚や車に泊まれちゃう!一人旅にもおすすめなオランダの個性派ホテルをご紹介
オランダの首都アムステルダムは、中世の面影を残す絵画のような街並みに、日本とは全く違う自由さと独自のカルチャーが息づく場所。この街には、旅好きを魅了するユニークで個性的なホテルが多数存在しています。今回はBooking.comの掲載物件から、ただお洒落なだけでなく、“Be like local”や“エコツーリズム”の精神を体感できる素敵なホテルを現地レポート。
SNSで話題、エコツーリズムの精神が宿る「ホテル ノット ホテル(Hotel Not Hotel)」
アムステルダム中心部から少し離れた、地元の人が多く住む住宅街にある「ホテル ノット ホテル」は、元々ただの通り道だった空スペースを素敵な宿泊施設へとリノベーションしたホテル。
こちらのホテルの一番の魅力は、本物の車や本棚がそのまま宿泊用の部屋として提供されていること。普通のホテルには飽き足らない旅慣れた旅行者や、SNSでこちらの特徴的な客室を目にした若者といった、ユニークな宿泊体験を求める好奇心旺盛な旅人たちに選ばれています。
1階には宿泊者以外も利用可能なカフェバー、開放的な共有ロビーを併設。どのお部屋もコンパクトなサイズ感のため、1人旅もしくは2人旅の少人数向けです。
ホテル正面にある立派なモスクのアーチと、ホテルの正面エントランスのアーチ、エントランスの扉へ続く道のアーチ、すべて同じ建築家の方が手掛けているそうで、デザインで内外につながりをもたせていたりと、随所からデザインへのこだわりを感じられます。
本棚にミニバン…こんなところに泊まれるの?
「ホテル ノット ホテル」は、元々ほんの10部屋で営業をスタート。年月と共に少しずつ部屋数を増やし、現在は26部屋まで拡大。一部屋ずつ異なるオランダのデザイナーがデザインを手掛け、ゲストには趣味嗜好によって選ぶ楽しさを提供すると共に、新進気鋭のデザイナーたちの表現・創作の場を与え、プラットフォームやショーケースとしても機能しているのです。
最も特徴的な部屋が、2階のシェルフスペース。一見ただの本棚ですが、棚を押すと裏側が客室となっていて、本に囲まれて眠るとってもユニークな体験が叶う、本好きにはたまらない空間です。
棚に陳列した本は、近所の古本屋の店主が中古屋でも売れないような本を、誰かに読んでもらえる機会になるなら…と寄付してくれたもので、今も増え続けているそう。棚付けのミラーは中からだけ外の様子が見えるマジックミラーになっているのでプライバシー面も安心。
また、2階に鎮座する古いフォルクスバンも、実は客室のひとつ。昔、リオデジャネイロで実際に走っていたフォルクスバンを仕入れ、1泊あたり50~60ユーロで貸し出しているんです。しかも全ての客室の中で1番最安のため、車中泊を体験できるユニークさやコスパ重視のゲストから人気だそう。
1階のトラムも、昔アムステルダムで実際に走っていた本物。公開オークションでホテルのために近所の人が競り落として寄贈してくれたのだそう。
他にも、“悪魔を追い出す”という意味を込めた、木彫りの外装が美しいクライシスフリーゾーンや、 タイル張りのスカイスクレーパールームといった個性的な客室ばかり。
隣接するバーは朝食やブランチ、食後の一杯にも
そして、1階ロビー横に併設されたカフェバー「Kevin Bacon」は、その名の通りアメリカ人俳優のケヴィン・ベーコンから採用したもの。
美味しいタイ料理とこだわりのカクテルを軸に、朝食からバータイムまで幅広く利用可能。ケヴィン・ベーコンの名を冠した「Kevin Yes Bacon」「Kevin No Bacon」という朝食セットメニューもあり、彼の素晴らしい人柄にほれ込んだオーナーの“ケヴィン愛”を感じられます。
街の中心からは少し離れていますが、アムステルダムは電車、バス、路面電車(トラム)、地下鉄と公共交通機関がしっかり整備されているので、交通面において不自由に感じることもありません。
ホテル ノット ホテル(Hotel Not Hotel) 施設概要
住所:Piri Reisplein 34 1057 KH Amsterdam
電話番号:+31(0)20 820 45 38
一人旅にぜひおすすめ!共有スペースの充実ぶりが凄い「クリンクノールド(ClinkNOORD)
アムステルダムは、前述の公共交通機関だけでなく、実は水運も発達している街。ボートに乗ってお洒落な街並みをクルージングで巡るボートクルーズは、観光客に人気の高い定番アクティビティです。
観光客だけでなく、船は地元住民にとっても欠かせない存在。アムステルダム中央駅北口側から川の対岸までを結ぶ大型フェリーは、住人らの生活の足として5分~10分に1本無料で定期運航しています。
この大型フェリーに乗ることわずか5分。船着き場からすぐの沿岸にそびえ立つ観光名所「アダム・タワー」からほど近いホステル「クリンクノールド」は、もうひとつのおすすめホテル。
かつてロイヤルダッチシェル石油の本社があった建物を改装し、人と人をつなぐをコンセプトに、ロビーラウンジやフリースペースなど意図的にコミュニティスペースを多く設けています。
ちなみに施設名の「ノールド(NOORD)」とは、オランダ語で北という意味。道路標示や地下鉄の方面を示す言葉としても街でよく見かける単語です。
アムステルダムノールド地域(北地区)は、元々人気も少なく閑散としていたエリアでしたが、繁華街に集中しがちな観光客を他のエリアにも分散させるため、「アダム・タワー」や「アイ映画ミュージアム」を建て、フィルムフェスティバルを開催したりと観光の目玉を増やすことで、市街地よりやや家賃の安い人気の住宅街へ再開発させることに成功させたのです。
ゲーム機、アトリウム、食事スペース…驚くほど広い共有スペース
「クリンクノールド」は、ポップな看板と赤レンガ造りのミスマッチな外装デザインがとってもお洒落。中に入ると驚くほど広々した共有スペースが設けられており、24時間いつでも好きな場所で自由にのんびり過ごせます。
部屋数は235室835床で、2人用のシングル個室や8人部屋以上の共同部屋 、10~14人部屋、ドミトリーの大部屋とタイプも様々で、一部プライベートシャワー&トイレを完備。女性専用部屋もあり、シーツ、ブランケット、まくら、タオルは有料レンタル。
2階より上のフロアへ続く共用階段に取り付けられたミステリアスなステンドグラスは、1948年創業の元シェル社の社長が当時購入したものだとか。そのため館内の色々なところに元オフィスだった頃の面影が。また階段には、若手アーティストからの寄贈品も飾られていたり、アートの展示スペースとしても機能しています。
「クリンクノールド」は一人旅のゲスト同士が気軽に繋がり、コミュニケーションを育めるよう、共同スペースを多く設けているのが特徴。ホステルという業態上、1人で泊まるゲストも多いので、出来るだけゲストに部屋から出てもらい、一人旅同士が繋がりやすい環境づくりを意識したそう。なので部屋は眠るだけでOKという方にうってつけ。
共有スペースの中でも、アトリウムは最も広いフリースペース。外観からは想像できないほど天井が高く、昼寝をしたり会話をしたりとゲストが自由に過ごすエリア。仕事や会話をしたりリラックスして過ごせるロビー、地下には朝食スペースとゲスト用キッチンなども設けられ、一人旅ゲスト向けの食事部屋では特別なディナーメニューも提供しています。
毎日16時から地下のバー営業もスタート。ビールやカクテルを豊富に取り揃え、飲みながらゲームに興じるゲスト同士の交流に一役買っています。ホテル主催でヨガ、バイクツアー、ウォーキングツアー、コンサート、カラオケパーティなど、日々なにかしらのイベントを開催していて、エンターテインメント要素も満載。
アムステルダム中央駅前の船着き場からフェリーが頻繁に運航していて、ホテル側と駅側の地を簡単に行ったり来たりできるので、閑静なエリアで滞在したい、旅先でのひとり時間を充実させたいという方はぜひ。
クリンクノールド(ClinkNOORD)施設概要
住所:Badhuiskade 3, 1031 KV Amsterdam
電話番号:+44 20 7183 9400
(女子旅プレス/modelpress編集部)[PR]提供元:Booking.com
※記事は女子旅プレスの調査及び主観に基づくものであり、店舗のサービスが保証されるものではありません。取材協力:Booking.com