クリス・ギブス──蚤の市の達人になるためのオールスター・ガイド

『GQ』は世界で活躍する4人のデザイナーの、お気に入りの蚤の市巡りに同行させてもらった。今回はLAのセレクトショップ「UNION」のオーナー、クリス・ギブス。
クリス・ギブス──蚤の市の達人になるためのオールスター・ガイド

「私は世界一の値切り屋かもしれません。あまり大声では言えないですけどね。でも30ドルの価値があると思えるものに、30ドルと言われたら、払いますよ」

2万人が早朝5時からやってくる

LAのセレクトショップUNION」のオーナーであるクリス・ギブスは、2018年にエアジョーダンとのコラボ商品を発表したとき、ローズボウル・フリーマーケットにブースを構えて販売に乗り出した。「ヴィンテージのUNIONジョー ダンが売られていたけど、偽物だったと友人が教えてくれたのですが、『いや、あれは本物だよ』って言いました」

1968年に創設されたこのマーケットは、ローズボウル・スタジアムの外にある駐車場で開催され、2万人もの買い物客が早朝5時から、2500軒にも及ぶ店を我先に見ようと、(頭にヘッドランプをつけて)やってくる。

「デザインする上でも使えて、かつ自分に似合うものなら、もっと金を出すかもしれません。UNIONのヴィンテージコレクションには、尋常じゃない量のXLサイズのアイテムがあります」

「午前5時ではなく、朝10時に行くタイプです。それから午後3時か4時くらいまで、一日そこで過ごします」

「服を山積みにしているブースには行きません。ちゃんと考えている店が好きです。でも、考えすぎていて、Tシャツを1000ドルで売るような店も嫌ですね」

ローズボウル・フリーマーケット

場所:カリフォルニア州パサデナ
開催:毎月第2日曜日

WORDS BY MAX BERLINGER
PHOTOGRAPHS COURTESY OF CHRIS GIBBS
TRANSLATION BY MIWAKO OZAWA


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