井上直哉、豊田一基、田辺雄一郎──東京ストリートスタイル

ファッションの大きなうねりから局地的な流行まで多種多様なカルチャーが生まれるのが東京の魅力だ。その一端を担う東京ジェントルマンたちの紳士像に迫る。

内面も外見もカッコよく

僕にとっては、ハンカチ、シルクのロングホーズ、シルクのスカーフというのがジェントルマンをイメージさせるアイテムです。特にシルクのスカーフが好きで、なかでもドット柄のデザインをついつい買ってしまいますね。例えば、ジャケットデニム、靴はローファーというスタイルでも、スカーフで少しフレンチっぽく外したりできるので使い勝手がいいんです。

井上直哉

トゥモローランド プレス

2017年にトゥモローランド入社。プレス担当で、展示会をはじめメディア設計、SNS運用など幅広い業務を手掛ける。ジャケットと半袖ニットはメゾン エ ヴォヤージュ。

ゆとりのある格好よさ

店頭ではいろいろな方とお会いする機会が多いのですが、「格好いいな」と感じる方は、共通してゆとりがありますね。年齢を問わず相手にリスペクトがあって適度なユーモアもある。そして、身につけているものも格好いい。例えば、スーツ姿でもオーダーで仕立てたものだと、サイズも雰囲気も違いが出ます。少しの積み重ねの違いが紳士的に見せるのかもしれませんね。

豊田一基

「メゾン エ ヴォヤージュ 麻布台ヒルズ店」店長

麻布台ヒルズ内にオープンした、「メゾン エ ヴォヤージュ 麻布台ヒルズ店」の初代店長。落ち着いたトーンの接客が魅力。シックなVゾーンを華やかに彩るタイはシャルべ。

スタイルの確立が重要

仕事柄海外デザイナーをよく見かけたりしますが、ジェントルマン的な印象で真っ先に思い浮かぶのは、ドリス・ヴァン・ノッテン氏。スタイルがころころ変わるのではなく、いつも自身のブランドのパンツをリーバイスジーンズのように、さらっと穿いている姿が格好いいんです。それがユニフォーム的というか、自分のスタイルを確立しているように感じます。

田辺雄一郎

トゥモローランド バイヤー

「トゥモローランド 渋 谷本店」「スーパー エー マーケット 青山」を経て、2014年から商品部門 のバイヤーを務める。ヒデタカフカヤ のホワイトシューズがアクセント。

PHOTOGRAPHS BY KOHEI OMACHI @ W(MAISON ET VOYAGE, YUGE, KOYAMA)
WORDS BY SHIGEO KANNO