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テイラー・スウィフトがAI生成ポルノ画像の被害に。Xは検索不可能の措置

テイラー・スウィフトの性的な偽画像が拡散され、X(旧ツイッター)は一時的に彼女の名前で検索をできない措置を取った。
Photo: Kevin Mazur/WireImage

テイラー・スウィフトの性的な偽画像が、X(旧ツイッター)を中心とするソーシャルメディアで拡散され、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)が抗議声明を発表した。AIで生成されたとみられるテイラーのディープフェイク画像が拡散されたのは、1月24日(以下、現地時間)のこと。オリジナルの投稿はすでに削除され、当該アカウントは停止措置を取られたが、それまでの19時間で2700万回も閲覧され、拡散されたという。

これを受け、Xのセーフティー・チームは1月25日夜、同意を得ないヌード画像の投稿を厳格に禁じているとして監視を強化、そうした画像をすべて「積極的に削除」しているとコメント。さらに1月27日には、 “Taylor Swift”と検索できない措置を取り、現在はテイラーの名前で検索すると“Something went wrong. Try reloading”とエラー表示が出るようになっている。同社の事業運営部門トップ、ジョー・ベナロッチは、臨時措置であるとしたうえで「こうした問題への安全策を最優先としている」と述べた。

ホワイトハウスもこの事態を重く受け止め、カリーヌ・ジャンピエール大統領報道官は会見で「危機感を抱いている」と述べ、「法整備が必要なのは明らかだ」とコメント。マイクロソフト社のCEOサティア・ナデラも、NBCのインタビューで「対抗策を講じる必要がある」と話し、「個々の問題に対する立場は様々あれど、ネット世界が安全であることは万人の利益になるとみている」と語った。

またSAG-AFTRAは1月26日に声明を発表し、「憤りを覚えるとともに脅威を感じ、深く憂慮している」とコメント。「同意を得ずして作られたフェイク画像、特にこうしたわいせつなものの発達と普及は、法で禁じられるべきです。我々社会には、こうしたテクノロジーを抑制する権限がある。手遅れになる前に行動を起こすべきです」とし、「我々はテイラーや、プライバシーと自主性を奪われた世界中の被害者女性をサポートします」と述べた。組合では、昨年のストライキでもAI対策を柱の一つにしていたことからもわかるように、以前からこの問題に警鐘を鳴らしており、法整備を呼びかけている。

Text: Tae Terai