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アメリカ・フェレーラ、『バービー』でアカデミー賞初ノミネートに歓喜も複雑な心境

第96回アカデミー賞に7部門でノミネートされた『バービー』だが、監督のグレタ・ガーウィグと主演のマーゴット・ロビーは候補入りを逃した。
© Warner Bros/Courtesy Everett Collection

第96回アカデミー賞のノミネーション発表を受けて、驚きをもって伝えられたのが、昨年センセーションを巻き起こした『バービー』が、監督賞と主演女優賞の候補入りを逃したことだ。助演女優賞にノミネートされたアメリカ・フェレーラが、感極まるとともに一抹の不信感があると「エンターテインメント・ウィークリー」のインタビューで語った。

「すごく現実離れしている。夢が叶いました」とオスカー初ノミネートとなった彼女は話し始めると、こう続ける。「子どものころ、アカデミー賞授賞式を見ていたことを鮮明に思い出します。ハル・ベリージュリア・ロバーツの受賞を見て、いつか私もあの場所に行きたいと夢見ていました。うまく言葉にできませんが、ワクワクしています」

だが、グレタ・ガーウィグが監督賞、マーゴット・ロビーが主演女優賞の候補にならなかったことが「悲しいし、がっかりしている」と語る。「それぞれ監督、主演俳優として、2人の仕事ぶりはすばらしかった。彼女たちが成し遂げた歴史的快挙、そして美しい芸術的才能を評価してほしかった。2人は私の大切な仲間。彼女たちが偉業を祝う姿を見たかったので、ほろ苦い気持ちがあるのは確かです」

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『バービー』でアメリカ・フェレーラが演じたマテル社の従業員グロリアは、マーゴット演じるステレオタイプのバービーに影響を与えるキャラクター。女性としての生きづらさを語った独白は、観る者の心をつかんだ。トム・ハンクスも彼女の演技に心を動かされた一人で、ガバナーズ・アワードでは彼から話しかけれたそうだ。「女の子や若い女性から、声をかけられるのがうれしいです」というが、複雑な思いもある。「最近何かのオーディションを受けたという11歳くらいの女の子から、ほとんどの女の子がオーディションでグロリアのセリフを口にしていたと聞きました。すばらしいことですが同時に、11歳の子にもあのセリフが響くというのは、ちょっと衝撃的でもあります」

Text: Tae Terai