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ヘレナ・ボナム=カーターがキャンセルカルチャーを批判。ジョニー・デップは「完全に汚名をそそいだ」

ヘレナ・ボナム=カーターがキャンセルカルチャーに対し異議を唱え、ジョニー・デップとJ・K・ローリングについてコメントした。
Photo: Gareth Davies/Getty Images

『チャーリーとチョコレート工場』(2005)や『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007)など、数々の作品でジョニー・デップと共演しているヘレナ・ボナム=カーター。『ザ・サンデー・タイムズ・マガジン』のインタビューで、彼女はキャンセルカルチャーに対し異議を唱え、元妻アンバー・ハードとの名誉棄損裁判で勝利したジョニーについて、「汚名は完全にそそがれた」と語った。

「天才を性癖のせいで追放する? もしパーソナルライフを細かくチェックしたら、何百万人もの人が不適格とされる。人を追放するなんてできない。キャンセルカルチャーは大嫌い。すごくヒステリックになっているし、まるで魔女狩りみたい。理解に欠けている」とコメント。これまで#MeTooが起こったことは間違いなく良いことだと発言しているヘレナだが、ジョニーについては、DVを訴えた本人との裁判に勝利したことから「完全に汚名はそそがれた」とし、「彼はもう完全に大丈夫だと思う」と述べた。

ジョニーは、アンバーとの裁判の前にイギリスで行われた英大衆紙「サン」との名誉棄損裁判で、実質的に暴力を振るったとされて敗訴。また、女性活動家やフェミニスト団体等からアメリカでの裁判結果を懸念する声も上がっている。記者から、ジョニーのアメリカでの裁判の勝利は、#MeTooムーヴメントの揺り戻しかと聞かれると、「私の見方だと、彼女はムーブメントの揺れそのものに乗っていたんだと思う。これこそ、こういった事の問題点よ。トレンドだと思って、人はみなバンドワゴンに飛び乗る。ポスターガールになろうと思うのよ」

またヘレナは、『ハリー・ポッター』シリーズの原作者で、トランスジェンダーに対して不適切発言をしたと非難を受けているJ・K・ローリングについても言及。ネット上で攻撃され、著作が燃やされたことについて、「恐ろしいし馬鹿げてる」とバッサリ。「批判が行き過ぎてる。彼女は自分の意見を持っていいはず。嫌な思いをしたことがあるならとりわけね。人は皆それぞれトラウマを負った歴史があって、そのトラウマを元に意見を形成する。それぞれの歴史と痛みを尊重すべき。全てに同意する必要はない。そんなの変だし退屈。彼女には意見があるけど、攻撃的じゃない。ただ、自分の経験から物を言っただけ」

Text: Tae Terai