安達祐実

安達祐実、まっすぐな恋愛ドラマは「ドキドキしている役の方が恥ずかしい」ヒロインの心情にもどかしさも『愛してるって、言いたい』

2024.03.29 07:00
提供:TVerプラス
安達祐実

安達祐実さんが主演を務めるFODオリジナルドラマ『愛してるって、言いたい』が、フジテレビの動画配信サービスFODにて配信中。3月29日(金)20時からは第4話が配信されます。


今村リリィさん原作の同名コミックをドラマ化した本作は、北海道を舞台に、札幌で薬剤師として働く39歳独身の主人公・上田樹(安達)の恋模様が描かれるヒーリングラブストーリー。バンド活動をしながら、生活のため区役所の年金課に勤め、樹とひょんなことから同居することになる松重瑛斗を櫻井海音さんが、婚約者がいながら樹と交際を続ける同じ病院の医師、沢田真和を吉沢悠さんが、樹の病院に出入りする製薬会社MRの佐藤航平を小池徹平さんがそれぞれ演じ、樹と恋模様を繰り広げます。


昨年デビュー40周年を迎えた安達さんにとって、意外にも本格的な恋愛ドラマは本作が初挑戦。魅力たっぷりにヒロインを演じる安達さんに、本作の見どころや撮影の裏話などを聞きました。


演じる樹とは正反対?「私と考え方が違うところも楽しみながら」


――本作のオファーを受けた時の印象を教えてください。


この年齢でこのような役をもらえると思っていなかったので、すごく驚きました。でも演じたことのない役をやるのは面白いので、ぜひ挑戦したいと思いました。


――本格的なラブストーリーが初めてというのはすごく意外な気がします。


ドロドロした感じのものはあるんですけど、こんな風にまっすぐな恋愛ドラマは本当に初めて。自分でも驚いています。


――台本を読んだ時、どんな印象を持ちましたか。


演じる身としてはここはどうやって撮るんだろうと思うシーンもありました。そういうことをまず考えて読んでいました。でも切なさもあるし、どうしてそんなことも言えないんだろう、なんでだろうともどかしく思う部分もたくさんありました。たぶん見ている人たちもそういうものを感じてヤキモキしながら見るんだろうと想像しました。出てくる3人の男性もそれぞれ魅力があって、それぞれダメなところがある。自分だったらどうだろうと重ねながら見られるし、面白いドラマだと思いました。見始めたら夢中になれる感覚がありました。


――演じる樹に共感できる部分や共通点はありましたか。


あんまりなくて(笑)。私と全然考え方が違うところも楽しみながら撮っていました。樹を取り巻く人間関係は、彼女が生きてきた中でそうなってしまった部分もあると思うし、元々の性格もあると思うんですけど、最初の沢田先生との恋愛では、言いたいことを言えずに、なかなか心を通わせたり、ぶつかり合ったりすることができないまま、行き着くところまで行き着いてしまっている。なんでだろう……(笑)。


――樹の心情についてはどんな風に分析されていますか。


言いたいことを言えない、言うことによって自分の気持ちが重すぎて、相手にそれを伝えた時に相手がどういう反応をするだろうかとか、きっとこういう結果になってしまうだろうというのを自分で想像すると、なかなか言えないだろうなと私もその気持ちが少しわかりました。でも、私だったらたぶん言うと思いながら演じていました(笑)。


――安達さんは思ったことははっきり伝えるタイプなんですか。


はい。ポジティブなことははっきりと伝えます。一方でその関係を長く続けたいからこそ、ネガティブなことも言っておかなければいけないことがあると思うんです。それはきちんと伝えます。感情のままにということではなく、しっかり冷静に伝えるようにしています。


――第1話と第2話で好きなシーンや台詞はありますか。


タイトルの「愛しているって、言いたい」をそのまま台詞で言っているんですけど、それがすごくくすぐったくて……。見ていたらたぶん自然な場面なんだろうけど、それを撮影している時は「私、今タイトルを言っている」ってソワソワしました。本当にくすぐったかったです。


――他に印象的な場面はありますか。


(看護師役の)相田(みお/優希美青)ちゃんに言われることは、心にグサグサ刺さって来るんです。樹と真逆だし、彼女の言うように、「言いたいことは言えばいい」し、ど正論なんですけど(笑)。沢田さんとの関係もそうだし、「どうして疑問に思ったことを相手に伝えないの?」って、彼女にめちゃくちゃズバズバ言われるので、それはそうだよなと思いながら撮っていました。


――沢田とのシャワー室でのキスシーンも印象的でした。


あのシーンは印象深いです。この先もあんなシチュエーションはなかなかないと思いますし、恋愛ドラマはすごいなと思いました。


――櫻井さんのような若いキャストとの共演も刺激になるのでは。


自分の年齢が上がってきているので当然なんですけど、若い方と共演する機会がすごく増えました。こちらから話しかけないことにはどうにもならないなと思うので、私もそんなに人と話すタイプではないですけど、なるべく話しかけるようにしています。向こうに面倒臭いと思われない程度にちょこちょこ話しかけるというのを心がけているんです。そうでないと、向こうからはやっぱり話しかけにくいと思うんです。今回の海音くんだと20歳下ですし、共通の話題も少ないので向こうから話しかけられないですよね。ビビられることもあるので、こちらから話しかけていくことをすごく意識して共演していました。


――櫻井さんはどんな印象でしたか。


見た目とかお芝居をしている時は、ピュアでまっすぐな目をしているんですけど、実際話すと、結構おじさんぽいところがあるんです。そのギャップがすごく面白かったです。1人の時間を楽しんでいるところもあって、大人っぽいと思いました。


――ロケの思い出はありますか。


夏と冬に美瑛に行ったんです。そうしたら全然景色が違って、同じ場所でもこれだけ違う顔をしているんだと北海道のすごさを感じました。雪景色の壮大さを美しいと思って見ていました。


恋愛するならどの男性と?


――男性3人との恋愛が描かれますが、安達さんならどの人が恋愛しやすいですか。


たぶんなんですけど、本能的にいいなと思ってしまうのは沢田先生だと思います。大人の色っぽい感じに、心惹かれると思うんです。でも本当はひたむきに愛してくれる瑛斗くんのような人がいいんでしょうね。佐藤さんはちょっと明るくて、ポジティブな部分がけっこう強いので、私はついていけない可能性があるなと思いました(笑)。


――本作のようなストレートな恋愛ドラマのヒロイン役に照れはありませんでしたか。


そうですね。恋愛シーンがストレートすぎて、こう見えてキスシーンはたくさんしてきているんですけど、しっかりドキドキしている役の方が恥ずかしいということに気付きました(笑)。特に1、2話はそうでした。


――最後に本作の見どころを教えてください。


女性が見ても共感できる部分がたくさんあると思います。自分を重ねながら見てもらえると思うし、状況や性格が違っても、愛や恋は難しい。その切なさ、うまくいかなさ、この人といたら幸せなのにそっちを選べないといったいろいろなことを重ねて見てもらえると思います。純粋に面白いドラマだと私は思いました。自分が出ていなかったら、私もきっと、もっとのめり込んで見ることができたと思います。この後の展開もぜひ楽しみにしていてください。


取材・文:名鹿祥史
撮影:フジタヒデ


【番組概要】
FODオリジナルドラマ『愛してるって、言いたい』(全10話)
毎週金曜日20時最新話配信(1話無料)
※配信日時は予告なく変更される場合があります。予めご了承ください
出演:安達祐実、櫻井海音、優希美青、草川拓弥(超特急)、桜井玲香、山谷花純/吉沢悠/小池徹平
原作:今村リリィ「愛してるって、言いたい」(フェアベル)

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