(左から)佐藤光裕氏、重田智氏、福田己津央監督、池谷浩臣氏

福田己津央監督ら、制作スタッフが貴重なトークイベントを開催「もう一息、皆さんに応援していただけるとうれしいです」

2024.04.24 13:02
(左から)佐藤光裕氏、重田智氏、福田己津央監督、池谷浩臣氏

アニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの最新作「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の大ヒット御礼スタッフトークイベント第3弾が、4月23日に都内で行われ、福田己津央監督、メカニカルアニメーションディレクターの重田智氏、CGアニメーション メインディレクターの佐藤光裕氏、制作担当の池谷浩臣氏が登壇した。

福田己津央監督「たくさんの方の支えがあって今日があると思っております」

「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」は、1月26日に公開され、4月22日までに266.7万人を動員。興行収入も約44.7億円に上っている。福田監督は「2カ月以上公開が続いているんですけど、今日もこんなにたくさんのお客様に来ていただいて本当にありがとうございます。こんなにたくさんの方の支えがあって今日があると思っております。何日に終わるのか聞きましたけど、もう一息、皆さんに応援していただけるとうれしいです」とあいさつをし、感謝の気持ちを伝えた。

そして、福田監督が「池谷さんが打ち合わせの時に、バスターとデュエルの新型を出すんだと言って、最初は出すつもりではなかったんですけど、池谷さんがどうしてもという感じだったので(笑)。イザーク(・ジュール)とディアッカ(・エルスマン)のファンの皆さん、池谷さんを覚えてあげてください」と池谷氏を紹介。大きな拍手が起こる中、池谷氏は「新作だし、改めて古い機体を出すなら、もう一個商品があるとユーザーの皆さんが楽しめるし、喜んでもらえるかなって」と、そう発言した理由を明かした。

それぞれのこだわりなどを場面を見ながら解説

遺伝子を調整し、生まれながらにして優れた身体能力や頭脳を持つ人類(コーディネイター)と自然なままに生まれた人類(ナチュラル)が存在する時代「C.E.(コズミック・イラ)」。「機動戦士ガンダムSEED」シリーズは、このC.E.を舞台に、コーディネイターとナチュラルの間の戦いを描いた作品になっている。

C.E.71からを描いた「機動戦士ガンダムSEED」(2002年〜2003年)、C.E.73からを描いた「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」(2004年〜2005年)がテレビアニメとして放送され、C.E.75を完全新作のストーリーで描いたのが「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」である。

いくつかの場面をスクリーンに映してトークが展開。重田氏は、“一般兵”に対して「主人公の人たちみたいにカッコつけちゃいけないんです」と持論を展開すると、福田監督も「『下っ端はちゃんと盾を構えろ』って重田さんはよく言ってますよね」と話し、重田氏は「『SEED』と『DESTINY』のリマスター作業をしている時に、どうでもいいやつなのにフリーダムと同じようなポーズで撃っていて、『お前、そういう役じゃないじゃん』って思って。ライフルを突き出して、せっかく持ってるシールドを後ろの方にしちゃってて、『このシールド、何のために持ってるんだ。そんなに強いロボじゃないよ』って。テレビアニメではなかなかやり切れなかった部分も今回はなるべくそういうふうにしてくださいとお願いしました」と、今作でのこだわりを明かした。

観客の中には100回以上見たという人も

貴重な裏話を交えたトークセッションを行った後、福田監督は「まだまだ続きます。皆さんが劇場に通っていただければ通っていただくほど、次の展開に近づくんじゃないかなって思います。今、とある作業を行なっているので、それが形になるといいなぁと思っております」と期待感をあおるメッセージを伝えた。

重田氏は「作ってる最中は大変で、『間に合うのでしょうか?』という気持ちもありました。今日で見るのは3回目です。1回目がスタッフと関係者の試写で、2回目が関係者のドルビーシネマの試写だったので、お客さんが入っているところで見るのは初めてでした」と話し、「40回、50回見たという人がいるのは聞いたことがありますけど、さすがに3桁はいないですよね」と問いかけると、100回を超えている人がいることが分かり、驚きつつ、感謝の気持ちを伝えた。

◆取材・文=田中隆信

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