小西成弥、学びの多かった20代から、新たなチャレンジの30代へ 一人芝居や演出にも意欲
ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズなど、舞台を中心に活躍する俳優の小西成弥。2024年に30歳を迎えることを記念し、5月24日(金)に3rd写真集「Milestone」を発売する彼に、20代の振り返りと30代への抱負、そして今後チャレンジしてみたいことを語ってもらった。
1公演1公演がすごく楽しい「刀ミュ」
──現在ミュージカル『刀剣乱舞』 〜陸奥一蓮〜に出演中ですが、ここまでの手応えはいかがですか?
この豪華なメンバーでミュージカル『刀剣乱舞』の本公演ができるのはすごく貴重な機会で、すごく楽しいですね。全部で55公演あるので、最後まで駆け抜けるために、みんな本番だけじゃなく、本番以外の時間をケアに充てたりしています。僕たち刀剣男士だけでなく、キャスト、スタッフ全員が1公演1公演にかける思いがしっかりあって、このカンパニーで創作することの楽しさを日々実感しながらやっています。
──小西さんは今作に限らず、公演期間が長い舞台に多く出演されていますが、乗り切る秘訣はあるのでしょうか?
僕はできるだけ寝る時間も長く取っていますし、とにかく体を休めるようにしています。あとは喉もかなり使うので、そこは徹底的にケアしていますね。休みの日は声帯専門のコンディションを見てくださる方のところへ行きますし、あとは体のメンテナンスをしたり。
──ミュージカル『刀剣乱舞』 〜陸奥一蓮〜は5月6日(月・祝)まで上演が続きます。これから見に来る方もいると思うので、ネタバレにならない程度に見どころを教えてください。
これまで水心子正秀として何作品も出させていただいていますけど、今回は特に新しい姿、今までにはない水心子正秀をお見せできているんじゃないかなと思います。自分自身でも、「まだ新しい部分が出てくるんだ」と、公演を重ねるごとに新鮮な気持ちになっています。そして2部のライブでは、新しい衣装を作っていただけたので、それも楽しみにしていただけたらうれしいです。
20代は学んでいる時間が長かった
──5月24日には3rd写真集『Milestone』が発売されます。今回は30歳になる節目の写真集ということで、ご自身の20代を振り返っていただきたいのですが、どんな10年だったなと思いますか?
特に20代前半は、学んでいる時間がすごく多かったなと思います。もちろん今もそうですけど。あと、特にコロナ禍に入ってからは時間の流れが早く、20代後半はあっという間に過ぎ去っていったと感じてます。
──「学んでいる」という言葉もありましたが、ご自身としては、まだまだという感覚ですか?
そうですね。この仕事って、やればやるほど、知れば知るほど、やらないといけないこと、やるべきことが増えるような気がしていて。そういう意味では、今は特にこの仕事の楽しさや面白さがより一層わかってきて。もっともっと深掘りしたいなと思っています。
──そう思うようになったのは何歳くらいのときから?
たぶん25歳くらいでしょうか。もちろんそれより前から思っていたことではあったのですが、より自分の中で具体的に、「もっとこういうことを学ぼう」と思ったり、視野が広がっていく感覚になったのはそのくらいからかなと思います。
30歳は新しいことに挑戦したい
──そして今年の9月に30歳の誕生日を迎えます。30歳の抱負を聞かせてください。
何か新しいことに挑戦したいなと思っています。それが30歳のタイミングでできるかはわからないですが、今までやったことがないことにもチャレンジしていきたいです。
──やってみたいことはどのようなことですか? やりたいけどやれていないことでも。
一人芝居には一度チャレンジしてみたいなと思っています。これまでいろいろな方の一人芝居を観劇させていただいたのですが、ストレートプレイからコンテンポラリーダンスまで、一人芝居といってもいろいろな表現方法があって面白いですね。また、一人芝居をやったことがある俳優仲間に聞くと、作品づくりは本当に大変だとみんな口を揃えて言いますが、その経験も今後絶対に良い形で活きてくると思うので、挑戦してみたいですね。あとは演出にも興味があります。舞台を作る上で、役者という立ち位置でしか作品を作ったことがないので、違う角度から作品を作ってみたいという気持ちがあって。
──演出をやってみたいと思ったのはどうしてですか?
もともと興味はあったんですけど……もしかしたら大元を辿れば、自分が声優として参加させていただいているアプリゲーム『A3!』のライブで、ステージングとまではいかないですが、ちょっと「こういうことをやりたい」というものを考えさせてもらう機会があって。それが面白いなと思ったことが始まりなのかもしれません。あとは、僕自身、観劇が好きなので、いろいろと観ていく中で、「自分だったら?」と考えることもありますし、役者として演出家の姿も近くで見てきたので、やってみたいなと。ただ実際に自分が演出をするとなったら絶対に同じようにはいかないとは思うんですが、やったことがない挑戦だからこそ、新しい景色が見れると思っています。
■文/小林千絵
撮影/友野雄
スタイリング/甲斐修平
ヘアメイク/北崎実莉
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