SKY-HI、AAAメンバー&ファンへの想い「愛情を示すことが大事」「責任と自信がある」 モデルプレスインタビュー
2016.01.21 15:59
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男女7人組パフォーマンスグループAAA(トリプル・エー)のメンバーとして活動しながら、SKY-HI名義でソロ活動もしている日高光啓。1月20日には2ndアルバム『カタルシス』をリリースした。そんなSKY-HIにモデルプレスではインタビューを行った。そこでは、「俺のファンを世界中のどこの人よりも幸せにする」とファンへの愛情溢れる思いと、ミュージシャンとしての自信をみせてくれた。
2005年9月にAAAのメンバーとしてデビューを果たした。ラップの卓越したスキルで、AAAのラップパートを担当し、さらに、曲のラップ部分は自身が作詞を担当。ソロでは、AAAデビューと同時期頃からSKY-HI名義で活動し、2013年2月にはデビュー前にも関わらずワンマンツアーを行い、同年8月にソロデビューを果たした。
1月20日Releaseの待望の2ndアルバムには、『スマイルドロップ』、『アイリスライト』、『SeasideBound』、『カミツレベルベット』等、シングル曲を多数収録。トラックメーカーとしてKREVA、Mummy-D、Nao‘ymt等のシーンで呼応するアーティストたちも参加している。
― 2ndアルバムリリースおめでとうございます。『カタルシス』は聞き応えたっぷりで、スッと聞けた印象があります。
SKY-HI:例えばですが、ディズニー映画を観たときってものすごく楽しくて、その結果どういう話だったか聞くと、一言目が意外と教訓だったりするじゃないですか。音楽的にも歌詞的にも、なにか1つのメッセージを伝えるには強烈な言葉はもちろん、すごく楽しい空間を作ることも重要なので、このアルバムにはそういう多様な要素が詰まっています。
― 全13曲も収録されていますが、その中に伝えたいメッセージが込められているんですね。
SKY-HI:そうですね。自分が作るもののクオリティとメッセージ両方にすごく自信があるから完成したんだと思います。『カタルシス』は特にそれを忘れずにやろうと意識しました。
― どんなメッセージが込められているのでしょうか?
SKY-HI:『カタルシス』は“生きる”と“死ぬ”の話が出てきます。あと、“死すを語る”で『カタルシス』。ダジャレみたいなダブルネーミングになっていて(笑)。何曲目かで出てきた人が後ろの方の曲でも普通に出てきたりとか、映画のようなストーリーになっています。そういう1本の映画を作るかのような感覚でアルバムを作ったので、音楽的な振れ幅がすごく広いから、さらっと、ライトに聞いても楽しめるし、それでも聞き終わってみると一つメッセージを手渡せる作品になっています。最後まで聞いたときに確実に学校や会社、生活していく中で、すこしずつ溜まってくる「生きてるのやだなー」っていう気持ちを、「生きててよかった」にクルッと変える力をもった、「うわーなにこれスッキリした」みたいなそういう心のかゆいところをかいてあげるような、そんなアルバムになっています。
― SKY-HIさんと言えば、様々なジャンルの客演と多彩な活動をしていますよね。今回のアルバムでは、その辺のこだわりなどあるのでしょうか?
SKY-HI:基本的にアルバムは自分の作品で脚本監督兼主演みたいな感覚で作っています。他の人の言葉を入れる余地があまりなくて。曲を作り上げたあとにオケ(ボーカル以外の部分)だけ人に投げることもあるし、オケから人からもらうときもあるんですけど、その人選は浮かぶ人に素直に頼むことが1番多いかなと思います。
― 今回も浮かんだ人から頼んでいったのですか?
SKY-HI:ほとんどが(そうです)。出会い方はいろいろあるんですけど、KREVAさんは、「日高っぽいビートあった」って聞かせてもらって、ちょうどアルバムを作るにあたって真ん中にこういう展開を…って考えていたのと合致したので、これだ!って思って。
― メロディーにもこだわりが?
SKY-HI:メロディーまで作って人に頼む場合と、そうではなくて先にビートをもらう場合があります。アルバムの背骨になるシングルもあるので、バランスも考えますね。メッセージが強い作品だからこそ、こうしようとか。
― SKY-HIさんにとっての音楽のこだわりが感じられます!
SKY-HI:ありがとうございます。全てに気持ち、想いをこめて制作しているのでそう言ってもらえると嬉しいです。
ソロとグループ活動の違い
― ソロとAAAで活動しているとき、意識していることは違うと思うのですが、いかがですか?
SKY-HI:多分違うと思います。その違いはいっぱいあるんですけど、期間的には(ソロもグループ活動も)同じくらいやっていて。船に例えると、AAAの場合は「ふさわしいかなと思う動きをここでしよう」みたいな船員って感じですね。そこでするべき仕事を見つけてしっかりする、みたいな。SKY-HIの場合は船長であることは当然だけど、船の設計から自分で、船員も自分、航路も自分で決めていく、SKY-HIにしかできない事を、自分で決めて表現していく感じですね。
― ソロ活動ができるということは、グループ活動がベースになっていると思うのですが…。
SKY-HI:さっきの船の話とは違ってボートかなと思います。規模の小さいボートをみんなで漕ぐとするじゃないですか。力の強いとか弱いとか、どこのポジションに付くとか、みんな違うと思うんですけど、漕がない人がいたり、漕げなくなっちゃった人が出たりすると変わってしまうじゃないですか。だから、漕いでもらい、漕ぎたいと思ってもらえる魅力的な音楽家であることと、漕いでくれる人(メンバー)にありがとうという愛情を示すことが大事なのかなと思います。
(『カタルシス』にも収録されている)『フリージア』はサビの前に「ねぇ、話をしよう」って確信に入る部分があるんですけど、「実を言うとこの僕もこの僕が誰かなんて 鏡の中いくら探したってわからなくて 君の目の中にその答えを求めている 『ねぇ、話をしよう』」って、他者がいて初めて自分を認識できる。他者の存在によって初めて自分がある、他者との関係があるから自分がある。俺が歌唄いであるという証明は、歌を聴いてくれる人がいて初めて証明出来ていると思っています。
― グループでも活動しているからこそ、ソロ活動をしているとき、ファンの存在のありがたさを改めて感じる部分もあるのではないでしょうか?
SKY-HI:「ファンはアーティストの鏡とか分身」とか言うけれど、それは大げさではなく本当にそう思う。ファンの方は俺の作品に、お金と時間をかけてくれているじゃないですか。CD代とか、ライブだったらチケット代と交通費、人によっては宿泊もすると思う。そのお金と時間があったらほかにできることはすごくたくさんある。映画も観れるし、デートもできる、漫画だって大人買いできるし、その漫画を読む時間もある。お金の使い方はいくらでもあるにもかかわらず、自分に使ってくれるのだから、そして自分が歌唄いと証明してくれるのだから、使ってくれたお金が何十円だろうと何千万だろうと何億だろうと、その選択を正解にしなければならない。その人が何億円も自分のために使ったのであれば、何億円分の価値のある時間をその人に提供できる存在じゃなきゃいけないし、自分に使ってくれた時間とお金を絶対正解にしてやるっていう責任と自信はあります。
“夢を叶える秘訣”とは
― 最後に夢を追いかけているモデルプレス読者に向けて夢を叶える秘訣を教えてください。
SKY-HI:例えば夢を山だとするのならば、どんな山なのか、どういう登り方をするのがいいのか、逆にこういう登り方をすると登山道はできているけど遠回りになるとか、こういう登り方をしたら、崖で命も危ないけどうまく行ったら早いとか、最初に調べないといけないことがたくさんある。それと同じで、努力したらいけるのではなく、どうしたらいいのかっていうものを考えながらやるのとやらないのでは、全部が変わってくる気がする。努力ってやればいいものではないと思うし、努力の仕方が大事。がむしゃらにやればいいみたいな風潮があるのかもしれないけど、それは違う気がする。努力をすることよりも努力の仕方を考える方がいいと思います。
― ありがとうございました。
撮影では、その場の雰囲気を盛り上げようとお茶目な一面を覗かせてくれたSKY-HIだったが、インタビューでは一変、真剣な表情で自分の思っていることを1つ1つの言葉にしてくれた。
ソロとして、ほかのどのメンバーよりもライブを行い、ファンと接しているSKY-HIだからこそ、アーティストとして、エンターテイナーとしての言葉に重みがある。本人も自信をみせるように、SKY-HIのファンは間違いなく世界一幸せ者だ。(modelpress編集部)
2ndアルバム『カタルシス』
1月20日発売1.フリージア -Prologue-
2.Ms. Liberty
3.スマイルドロップ ’16
4.Countdown
5.LUCE
6.As a Sugar
7.F-3
8.Young, Gifted and Yellow
9.朝が来るまで
10.Seaside Bound
11.アイリスライト
12.カミツレベルベット
13.フリージア -Epilogue-
SKY-HI(スカイハイ)プロフィール
2012年に自身主宰のコラボレーション楽曲制作企画「FLOATIN’LAB」が話題となり、CD化してリリース。KREVA等多数アーティストの楽曲への客演や各地でのライブも経て、同年の「WOOFI’ AWARD 2012」のベストオブラッパー部門を受賞。2013年には初の全国ツアーを行いZeppDiverCityTokyo公演でファイナルを飾る。自身で作詞・作曲をし、音楽シーンの注目を集めるなか、同年、満を持してソロメジャーデビューを果たし、2014年3月にはファーストアルバム「TRICKSTER」をリリース。同年6月、MTV VMAJ 2014 BEST HIP HOP VIDEO受賞。その卓越したスキルと豊かな音楽性によりHIP HOPシーンのみならずROCKやサブカルシーンにおいても注目を集めている。
2014年12月12日に2nd SINGLE「スマイルドロップ」リリース。2015年3月にはアレンジャーに蔦谷好位置を迎え3rdシングル「カミツレベルベット」をリリース。逆再生に挑んだMVビデオが話題を呼んだ。
2015年2月からは全国9カ所9公演の全国ツアーを実施。数々の現場キャリアに裏付けされたスキルと音楽への愛を携え、様々なジャンル、シーンで活躍している。
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