「るろ剣」に朝ドラヒロイン…抜擢続く美女・土屋太鳳に迫る「苦しい時代もあった」 モデルプレスインタビュー
2014.08.12 06:00
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8月1日、ついに公開となった映画「るろうに剣心 京都大火編」。人気シリーズの続編に豪華キャスト、見ごたえありの迫力アクションシーンなど、様々な角度から話題を集めている同作だが、出演中の若手女優・土屋太鳳(19)にも熱視線が注がれている。モデルプレスでは今回、そんな彼女にインタビューを行い、作品にかける想いや現場でのエピソード、そしてそこから垣間見える素顔に迫った。
「るろうに剣心」待望の続編
漫画家・和月伸宏による「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚」を初めて実写映画化し、興行収入30.1億円の大ヒットを記録した前作。大友監督が引き続きメガホンを執り、主演の佐藤健をはじめ、神谷薫役の武井咲、蒼井優、青木崇高、江口洋介らも続投。前作は東京が舞台となったが、今作は日本制圧を目論む新たな敵が待ち受ける京都で、前作を大きく上回る壮大なアクションが繰り広げられる。土屋は、御庭番衆先代御頭(四乃森蒼紫の師匠)の孫娘で、四乃森(伊勢谷友介)に恋心を寄せる男勝りな少女巻町・操(まきまちみさお)役。オーディションでこの役を勝ち取った彼女は、NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」に出演中で、来春放送の朝ドラ「まれ」のヒロインにも抜擢された期待の19歳。
映画の中では、激しいアクションと揺れ動く感情を繊細な演技で表現。今後ブレイクが確実視される若手女優のひとりだ。
「何とも言えない感覚」念願の出演決定
― 大ヒット作の続編に出演が決定したときの率直な心境を教えて下さい。土屋:オーディションだったんですけど、決まった時は本当に嬉しかったです。実は、前作「るろうに剣心」を観たときに何とも言えない感覚になったんです。「龍馬伝」(2010年NHK大河ドラマ)でお世話になった大友監督だし、佐藤さんをはじめ龍馬伝メンバーもたくさん出てて、「なんで自分はここに立てないのかな?」って。その1年後にオーディションがあるって聞いて、「絶対受けます!」って言いました。受かったときは思わず、「やったー」って叫んじゃいました。結果が出るまで結構時間がかかって落ちたかなって思ったので、本当に嬉しかったですね。
― すごく思い入れのある役柄だったんですね。これまでにそれほどまでに思い入れのある役を演じたことは?
土屋:それが「龍馬伝」なんですよ!坂本乙女の少女期を演じたんですけど、そのときはオーディションの記憶がないくらいすごく気合が入ってて(笑)。初めてのドラマだし、専門用語の意味も分からないし、全部全力でやって。すごく思い出に残っています。
「中途半端に若手女優ががんばったよっていうのは嫌だった」
― そうだったんですね。今回、役作りのために少し体を絞ったとか?土屋:そうなんです。撮影に入る前にやってたドラマがパン屋さんでお手伝いしている役だったんですけど、現場にあるパンが美味しくて美味しくて…毎日食べてたら顔がパンパンになったんです(笑)。そんな中大友監督にお会いしたので、「太鳳ちゃん変わってないね~でも体つきが大人になったね。少し絞れる?」って(笑)。
― なるほど(笑)。どうやって体重を落としたんですか?
土屋:アクション練習が死にそうになるくらい大変だったので必然的に落ちました。汗が涙みたいに出てくるんですよ。あとは温水プールで泳いだり。元々スポーツばっかりやってきたし、朝晩走ることも日課だし、運動は好きなんです。それに、せめて体力面では迷惑をかけたくなかったんです。撮影中には、自主練と食事には気をつけようって心がけていました。
― 相当ハードなアクション練習だったんですね。
土屋:そうなんです。大きな怪我はなかったですけど、アクションって軸足に体重をかけて回ったりするからどうしても、その部分を痛めてしまったりとか。内蔵が冷えてると足首に出るんですけど、温かいものも中心に食べたり、テーピングしたりして対策しました。ここに傷があるんですけど、剣心と戦ったときにも砂利で削れちゃったものなんです…。でも、限界を越えて今回のアクションをしないと操ちゃんを演じることはできないと思ったので、できることは全部やりました。中途半端に若手女優ががんばったよっていうのは嫌だったので、操ちゃんになりきれるようがんばりました!
佐藤健と「本当の兄妹みたいでした」エピソードを語る
― 見応えのあるアクションシーンでした。撮影は過酷だったようですが、そんな中、現場ではどんな風にリフレッシュしていたんですか?
土屋:キャストの方やスタッフさんとお話をしていました。一人で黙っていることは少ないです。
― キャストの方とはどんなお話を?
土屋:佐藤さんとは同じシーンが多かったので、たくさんお話しをしました。演技の話をしたり、アクションを一緒に練習してもらったり。あとは、佐藤さんやスタッフさんとお好み焼きを食べに行きました。次の日撮影だったんですけど、顔が浮腫んじゃって、大友監督と(アクション監督の)谷垣(健治)さんに「太鳳ちゃん太ったでしょ?」って言われて(笑)。そのあと、「これはやばいぞ」って思って、ずっと縄跳びをしてました。佐藤さんも縄跳びが好きみたいで、そのときに三重跳びを見せてくれました。私は二重跳びしかできないので、何回も「ダメダメ」って怒られたことも(笑)。ほかにも池に石を投げてどこまで遠くに投げられるかとか、あっち向いてホイとか。佐藤さんとはそういう何でもないことをしていました。
― 微笑ましいエピソードですね。兄妹のような関係で素敵です。
土屋:そんな感じ!本当の兄妹みたいでした(笑)。あと、岩場の一番高いところに登って、どっちがいい写真撮れるかとかやってました。
土屋太鳳の女優人生を決定付けた言葉とは…
― 過酷な撮影だったからこそ、そういった瞬間がリフレッシュになっていたんですね。では、最後になりますが、念願だった「るろうに剣心」に出演するという夢を掴んだ土屋さんが考える“夢を叶える秘訣”を教えて下さい。土屋:私、最初は挫折ばっかりしてて、オーディションも受からないことが多かったですし、苦しい時代もあったんです。そういう経験をしたからこそ思うのは、たくさんの人のアドバイスを聞こうって気持ちが大事だなって。私はデビュー作の「トウキョウソナタ」で、主演の香川照之さんから「太鳳がもし女優として生きていくのなら、これだけは忘れないで。どうして俳優さんがこういう風に全力で演技ができてるかっていうと、周りの照明さんとかスタッフさんに助けてもらっているからだよ」って言葉をいただいたんです。そこからはブレないで人に感謝して、ここまでこれました。
あとは、諦めないための努力も必要だと思います。そのとき努力が結果に繋がらなかったとしても、いつか絶対繋がるときがあるので、未来を見ていてほしいです。私、自分の筋肉が嫌いだったんですよ。がっちりしてるし女の子らしい細い体に憧れてた。でも、運動したり筋肉がなかったりしたら操ちゃんには出会えなかったので、今ではよかったなって思っています。今結果に繋がらなくてもがんばってほしいなって思います。
― ありがとうございました。
今作への出演で女優として見事にステップアップしてみせた土屋は、丹精な顔立ちと柔らかな物腰がどこか古風な印象を与えるがまだ19歳と若い。インタビューでは、丁寧かつ真っ直ぐな言葉で質問に応えながらも10代の女の子らしい無邪気な一面を時折のぞかせた。作品への大きな愛を語った彼女の「中途半端に若手女優ががんばったよっていうのは嫌だ」という演技に対する真摯な姿勢は、作中からも感じ取ることができる。これからさらに花開いていくであろう“女優・土屋太鳳”。2014年最注目女優のひとりとして注目だ。(モデルプレス)
■映画「るろうに剣心 京都大火編(8月1日公開)/伝説の最期編(9月13日公開)」
原作:和月伸宏「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」(集英社ジャンプ・コミックス刊)
監督:大友啓史
製作配給:ワーナー・ブラザース映画
出演:佐藤健、武井咲、伊勢谷友介、青木崇高、蒼井優、神木隆之介、土屋太鳳、田中泯、宮沢和史、小澤征悦、滝藤賢一、三浦涼介、丸山智己、高橋メアリージュン、江口洋介、藤原竜也
【物語】
動乱の幕末が終わり明治という新たな時代を迎えた東京が舞台。前作に続き、原作ファンの間で最も人気の高い「京都編」をベースに、日本制圧を目論む最狂の敵・志々雄真実との戦いを、前作を上回るスケールで描く。
“人斬り抜刀斎”として新時代の為に戦い「もう二度と誰も斬らない」と誓った剣心は、自身が“人斬り抜刀斎”としての過去を捨てたことで後継者となった志々雄真実の暗躍を阻止すべく、再び人斬りになる覚悟を持って因縁の地・京都へと向かう。
■土屋太鳳(つちやたお)
生年月日:1995年2月3日
出身地:東京都
身長:155cm
血液型:O型
2005年スーパー・ヒロイン・オーディションMISS PHOENIX審査員特別賞受賞。2008年黒沢清監督「トウキョウソナタ」で映画デビューを果たす。主な出演作品には「鈴木先生」(テレビ東京)、「真夜中のパン屋さん」(NHK)、「リミット」(テレビ東京)、主演映画「アルカナ」(‘13)、「赤々煉恋」(‘13)など。CMではソニー「WALKMAN」、DMM.com「スマホでレンタル」などに出演。2014年は「連続テレビ小説花子とアン」(NHK)、「今夜は心だけ抱いて」(NHK)、映画「るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編」に出演。また、平成27年度前期NHK連続テレビ小説「まれ」のヒロインに抜擢された。
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