戸田恵梨香、「SPEC」続編の可能性に言及 モデルプレスインタビュー
2013.10.30 12:25
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連続ドラマに始まり、スペシャルドラマに劇場版と怒涛の展開を見せてきた「SPEC」がついに完結する。モデルプレスはヒロイン・当麻紗綾を演じた女優の戸田恵梨香にインタビューを行い、「劇場版SPEC~結(クローズ)~」<漸(ゼン)ノ篇:11月1日(金)/爻(コウ)ノ篇:11月29日(金)>の公開を控えた今の心境や役作り、さらなる続編の可能性などたっぷりと話してもらった。
10年10月期に放送された連続ドラマ「SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」は、警視庁公安部の特殊捜査官である当麻紗綾(戸田恵梨香)と瀬文焚流(加瀬亮)の2人がコンビを組み、“予知能力”や“念動力”などといった“SPEC”と呼ばれる特殊な能力を持つ犯罪者に立ち向かうストーリー。堤幸彦氏の演出による独特の世界観は多くのファンの心を鷲掴みにし、昨年4月にはスペシャルドラマ「SPEC~翔~」を放送、続けて映画「劇場版SPEC~天~」が公開された。
完結編となる映画「劇場版SPEC~結~(クローズ)」は“漸ノ篇”、“爻ノ篇”の2部作。“シンプルプラン”“ファティマ第3の予言”、そして「~天~」のラストに登場した白い男…今まで解き明かされなかった多くの謎が全て明らかになる。
【SPECIAL INTERVIEW】「SPEC」から得たもの…
― 約3年間に及んだ「SPEC」シリーズもついに完結ですね。
戸田:クランクアップの時はそれを感じて寂しくもなりましたが、つい最近まで「終わる」という感覚が正直なくなっていたんです。でも地方キャンペーンでいろいろなところを回って、少しずつ終わりに向かっているという実感が湧いてきました。
― ここまで続く作品になるとは思っていましたか?
戸田:一応最初から“起(癸)承(翔)転(天)結(結)”の4部作でやるというお話はあったんです。ただそれが本当にできるかできないかは、ファンのみなさん次第ってところはあって。でもこうして叶って本当に感謝しています。“天(「劇場版SPEC~天~」)”が公開となった時に、“結「劇場版SPEC~結~」”できちんと終わらせなければならない作品だなと改めて強く思いました。
― 細部にまでこだわった演出と数々の伏線が人気を博し、熱狂的なファンを生み出してきたこともあって、“完結”という事実を受け入れられない人も大勢います。さらなる続編の可能性はないのでしょうか?
戸田:ないですね(笑)。“天”の時にプロデューサーの植田(博樹)さんが、「“結2”をやって、それをまた4部作でやりましょう」っていう話をしていたんですけど、加瀬(亮)さんと共に「無理があります!」ってすぐに断らせていただきました(笑)。
― そうですか…型破りなヒロイン・当麻がもう見られないのはとても寂しいです。戸田さんにとって当麻を演じたことは、女優を続けていく上で大きな転機になったのではないですか?
戸田:はい、それまでのイメージを崩せたっていうのが、自分にとってすごく大きかったです。お芝居において自由を手に入れたいと思って、「SPEC」に参加することを決めたんですが、いま振り返ってみると、自由を手に入れられたかなと。当麻を演じたことによって「これから先どういうものが必要なのか」というのがどんどんどんどん見えてきて、「SPEC」は私の役者人生の基盤になったと自信を持って言えるようになりました。
― 今回の“結”では、当麻は自身の左手のスペックによって、自分ではないものに乗っ取られそうになるシーンが何度も出てきますが、通常ではありえない状況を演じるのは苦労されたんじゃないんですか?
戸田:そのシーンは本当に難しかったです。想像したくてもできないというか、想像してもそれが正解なのかわからないという…それこそ無限地獄に入ってしまうぐらい悩みました。目のやり方だったり、左手の動きも普通ではありえない動きをやりたいんですけど、絶対無理じゃないですか?(笑)だから本当に困ったんですけど、一瞬でも冷静にならないように気をつけました。あとはCGに助けられました(笑)。
― 役作りで参考にしたものはありますか?
戸田:加瀬さんが「これは参考になると思う」と言って貸してくれた「ザ・フライ」(米映画/1986年)という映画ですね。男の人がハエ人間になっていくんですけど、私も“結”では完全に当麻以外の何かになってしまうので、その時の瀬文さん側の見え方だったり気持ちが掴めました。感謝しています。
― 劇中以外でも当麻と瀬文は支え合っていたんですね。劇中では当麻と瀬文の間に「バカ」とか「ブス」といった暴力的な言葉が何度も飛び交いますが、不思議とそれが不快な気持ちになりません。それも「SPEC」の魅力の一つかなと。
戸田:そうですね。瀬文さんに対しては、本気だからこそあのような暴力的な言葉が言えるんだろうなって思います。野々村係長(竜雷太)に対しても「遺言みたいですね」とか、けっこうひどいことを言っていたけど、それもやっぱり信頼しているからこそ。“結”では当麻と瀬文の究極の愛も描かれるので、それも期待していてください。
― 楽しみにしています!当麻はIQ201の頭脳を持つ一方で餃子が大好物、ほぼすっぴんに野暮ったいスーツ、キャリーバッグを引いて事件を捜査する強烈なキャラクター。あえて聞きますが、戸田さんに似ている部分はありましたか?
戸田:うーん、どうだろう…。ないような気もしますけど、餃子はお米なしだったら1人で50個とか食べられますよ。だからそこは当麻に似ているかな。もちろん当麻ほどは食べられないですけど(笑)。
― (笑)公開を待ちわびているファンにメッセージをお願いします!
戸田:少し難しい部分もありますが、素直に作品を楽しんでください。先ほども少し触れましたが、当麻と瀬文の表現されている愛が本当に美しいのでそこにも注目してください。そして…エンドロールが始まっても席を立たずに見ていただきたいなと思います。
Q.撮影中、体調管理などはどのようにしていましたか?
戸田:「SPEC」の撮影はいつも真夏か真冬でした。真夏の撮影の時はいつも夏バテして加瀬さんとともにヘロヘロになっていくのがお約束だったんですけど、今回はそういう体力が落ちる感じが全然なかったです。自然とアドレナリンが出てたんだろうなって思います。加瀬さんと2人でよく栄養ドリンクを飲んでいましたけど(笑)。
Q.普段からドラマや映画の撮影を乗り切るために、体力作りなどはしていますか?
戸田:今サボっちゃってて…。それも「SPEC」を始めてから運動しなくなりました(笑)。それまでは加圧トレーニングだったり、ジムとかいろんなところに行って運動していましたが、当麻に関してはふくらはぎとか出ているところに筋肉があるとちょっとキャラっぽくないと思って、一気に体力をつけることをやめました。だからこそ食事はより意識するようになって、スッポンのスープとかを飲んでいます。
Q.お忙しい日々が続いているかと思いますが、ストレスが溜まったら、どのように発散していますか?
戸田:友人と会うことが一番。中でも時間があれば旅行に行くこと。最近では無人島に行って、水上バイクしたりバーベキューしたり(笑)。以前からやりたいと思っていたことをたくさんやって最高に楽しい時間でした。
Q.当麻は刑事として人類を守るために奔走しますが、戸田さん自身が目的(=夢)を叶えるために大切だと思うことを教えてください。
戸田:イメージするだけではなく、行動を起こすパワーを持つこと。目的を失った瞬間に人間は終わってしまう気がするので、私もずっと目的を持ち続けたいなと思います。
― ありがとうございました。
「SPEC」シリーズをやり遂げ、充実感に満ちた表情でインタビューに応じてくれた戸田。当麻を演じたことで女優として一皮も二皮もむけたことは誰の目から見ても明らかだ。「次は当麻とは真逆、なんでもない役を演じたい」――彼女の飽くなき挑戦は続く。(モデルプレス)
■戸田恵梨香(とだ・えりか)プロフィール
1988年8月17日生まれ、兵庫県出身、AB型。女優として幅広く活躍中。
【主な出演作】「デスノート」(06)、「アマルフィ 女神の報酬」「沈まぬ太陽」(09)、「LIAR GAME THE FINAL STAGE」(10)「阪急電車 片道15分の軌跡」「アンダルシア 女神の報復」「DOG×POLICE 純白の絆」(11)
完結編となる映画「劇場版SPEC~結~(クローズ)」は“漸ノ篇”、“爻ノ篇”の2部作。“シンプルプラン”“ファティマ第3の予言”、そして「~天~」のラストに登場した白い男…今まで解き明かされなかった多くの謎が全て明らかになる。
【SPECIAL INTERVIEW】「SPEC」から得たもの…
― 約3年間に及んだ「SPEC」シリーズもついに完結ですね。
戸田:クランクアップの時はそれを感じて寂しくもなりましたが、つい最近まで「終わる」という感覚が正直なくなっていたんです。でも地方キャンペーンでいろいろなところを回って、少しずつ終わりに向かっているという実感が湧いてきました。
― ここまで続く作品になるとは思っていましたか?
戸田:一応最初から“起(癸)承(翔)転(天)結(結)”の4部作でやるというお話はあったんです。ただそれが本当にできるかできないかは、ファンのみなさん次第ってところはあって。でもこうして叶って本当に感謝しています。“天(「劇場版SPEC~天~」)”が公開となった時に、“結「劇場版SPEC~結~」”できちんと終わらせなければならない作品だなと改めて強く思いました。
― 細部にまでこだわった演出と数々の伏線が人気を博し、熱狂的なファンを生み出してきたこともあって、“完結”という事実を受け入れられない人も大勢います。さらなる続編の可能性はないのでしょうか?
戸田:ないですね(笑)。“天”の時にプロデューサーの植田(博樹)さんが、「“結2”をやって、それをまた4部作でやりましょう」っていう話をしていたんですけど、加瀬(亮)さんと共に「無理があります!」ってすぐに断らせていただきました(笑)。
― そうですか…型破りなヒロイン・当麻がもう見られないのはとても寂しいです。戸田さんにとって当麻を演じたことは、女優を続けていく上で大きな転機になったのではないですか?
戸田:はい、それまでのイメージを崩せたっていうのが、自分にとってすごく大きかったです。お芝居において自由を手に入れたいと思って、「SPEC」に参加することを決めたんですが、いま振り返ってみると、自由を手に入れられたかなと。当麻を演じたことによって「これから先どういうものが必要なのか」というのがどんどんどんどん見えてきて、「SPEC」は私の役者人生の基盤になったと自信を持って言えるようになりました。
― 今回の“結”では、当麻は自身の左手のスペックによって、自分ではないものに乗っ取られそうになるシーンが何度も出てきますが、通常ではありえない状況を演じるのは苦労されたんじゃないんですか?
戸田:そのシーンは本当に難しかったです。想像したくてもできないというか、想像してもそれが正解なのかわからないという…それこそ無限地獄に入ってしまうぐらい悩みました。目のやり方だったり、左手の動きも普通ではありえない動きをやりたいんですけど、絶対無理じゃないですか?(笑)だから本当に困ったんですけど、一瞬でも冷静にならないように気をつけました。あとはCGに助けられました(笑)。
― 役作りで参考にしたものはありますか?
戸田:加瀬さんが「これは参考になると思う」と言って貸してくれた「ザ・フライ」(米映画/1986年)という映画ですね。男の人がハエ人間になっていくんですけど、私も“結”では完全に当麻以外の何かになってしまうので、その時の瀬文さん側の見え方だったり気持ちが掴めました。感謝しています。
― 劇中以外でも当麻と瀬文は支え合っていたんですね。劇中では当麻と瀬文の間に「バカ」とか「ブス」といった暴力的な言葉が何度も飛び交いますが、不思議とそれが不快な気持ちになりません。それも「SPEC」の魅力の一つかなと。
戸田:そうですね。瀬文さんに対しては、本気だからこそあのような暴力的な言葉が言えるんだろうなって思います。野々村係長(竜雷太)に対しても「遺言みたいですね」とか、けっこうひどいことを言っていたけど、それもやっぱり信頼しているからこそ。“結”では当麻と瀬文の究極の愛も描かれるので、それも期待していてください。
― 楽しみにしています!当麻はIQ201の頭脳を持つ一方で餃子が大好物、ほぼすっぴんに野暮ったいスーツ、キャリーバッグを引いて事件を捜査する強烈なキャラクター。あえて聞きますが、戸田さんに似ている部分はありましたか?
戸田:うーん、どうだろう…。ないような気もしますけど、餃子はお米なしだったら1人で50個とか食べられますよ。だからそこは当麻に似ているかな。もちろん当麻ほどは食べられないですけど(笑)。
― (笑)公開を待ちわびているファンにメッセージをお願いします!
戸田:少し難しい部分もありますが、素直に作品を楽しんでください。先ほども少し触れましたが、当麻と瀬文の表現されている愛が本当に美しいのでそこにも注目してください。そして…エンドロールが始まっても席を立たずに見ていただきたいなと思います。
【Q&A】役者魂&プライベートに迫る
Q.撮影中、体調管理などはどのようにしていましたか?
戸田:「SPEC」の撮影はいつも真夏か真冬でした。真夏の撮影の時はいつも夏バテして加瀬さんとともにヘロヘロになっていくのがお約束だったんですけど、今回はそういう体力が落ちる感じが全然なかったです。自然とアドレナリンが出てたんだろうなって思います。加瀬さんと2人でよく栄養ドリンクを飲んでいましたけど(笑)。
Q.普段からドラマや映画の撮影を乗り切るために、体力作りなどはしていますか?
戸田:今サボっちゃってて…。それも「SPEC」を始めてから運動しなくなりました(笑)。それまでは加圧トレーニングだったり、ジムとかいろんなところに行って運動していましたが、当麻に関してはふくらはぎとか出ているところに筋肉があるとちょっとキャラっぽくないと思って、一気に体力をつけることをやめました。だからこそ食事はより意識するようになって、スッポンのスープとかを飲んでいます。
Q.お忙しい日々が続いているかと思いますが、ストレスが溜まったら、どのように発散していますか?
戸田:友人と会うことが一番。中でも時間があれば旅行に行くこと。最近では無人島に行って、水上バイクしたりバーベキューしたり(笑)。以前からやりたいと思っていたことをたくさんやって最高に楽しい時間でした。
Q.当麻は刑事として人類を守るために奔走しますが、戸田さん自身が目的(=夢)を叶えるために大切だと思うことを教えてください。
戸田:イメージするだけではなく、行動を起こすパワーを持つこと。目的を失った瞬間に人間は終わってしまう気がするので、私もずっと目的を持ち続けたいなと思います。
― ありがとうございました。
「SPEC」シリーズをやり遂げ、充実感に満ちた表情でインタビューに応じてくれた戸田。当麻を演じたことで女優として一皮も二皮もむけたことは誰の目から見ても明らかだ。「次は当麻とは真逆、なんでもない役を演じたい」――彼女の飽くなき挑戦は続く。(モデルプレス)
■戸田恵梨香(とだ・えりか)プロフィール
1988年8月17日生まれ、兵庫県出身、AB型。女優として幅広く活躍中。
【主な出演作】「デスノート」(06)、「アマルフィ 女神の報酬」「沈まぬ太陽」(09)、「LIAR GAME THE FINAL STAGE」(10)「阪急電車 片道15分の軌跡」「アンダルシア 女神の報復」「DOG×POLICE 純白の絆」(11)
【Not Sponsored 記事】
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