『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

「スター・ウォーズであって、スター・ウォーズらしくない」“原点”はシリーズ史上最も泣ける物語だった<最新作「ローグ・ワン」試写会レビュー>

2016.12.14 02:00

「スター・ウォーズ」最新作、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が12月16日(金)より全世界で公開となる。「スター・ウォーズ」シリーズの新たなる3部作の第1作目『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開から約1年。シリーズ初のアナザー・ストーリーである本作で描かれるのは、『エピソード 4/新たなる希望』(1977年)の直前までの物語。シリーズの“原点”ともいえる本作の内覧試写会が、このほど実施された。ここでは、女性にオススメのポイントを中心に作品の見どころを紹介する。

※本記事には、最新作に関するネタバレが一部含まれています。ご注意ください。

「スター・ウォーズ」とは

「スター・ウォーズ」シリーズはエピソード1~6まで存在し、1977年『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』、1980年『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』、1983年『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』は旧3部作、1999年『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』、2002年『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』、2005年『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』は新3部作と呼ばれている。

説明済みの『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は、シリーズの新たなる3部作の第1作目。そして、今回の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は、『スター・ウォーズ エピソード 4/新たなる希望』でレイア姫がR2-D2に託した“デス・スター”の設計図の謎、つまり“原点”を描く物語である。

「ローグ・ワン」ストーリー

本作の監督は、「スター・ウォーズ」オタクを自認する、ギャレス・エドワーズ氏。反乱軍の寄せ集め極秘チーム<ローグ・ワン>に加わった、ヒロイン「愛を知らない孤独な戦士」ジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)が、全銀河を脅かす究極兵器デス・スターの設計図を奪うという97.6%生還不可能なミッションに挑みながら、行方不明の父の謎に迫っていく姿が描かれる。

<ローグ・ワン>メンバーはこのほか、「クールな反乱軍の情報将校」キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)、「元帝国軍の警備ドロイド」K-2SO、「フォースを信じる武術マスター」チアルート・イムウェ(ドニー・イェン)、「友情にあつき勇者」ベイズ・マルバス(チアン・ウェン)、「元帝国軍のパイロット」ボーディー・ルック(リズ・アーメッド)ら。

ジェダイ(銀河の守護を担当する善グループ)が滅びた時代で戦った熱き戦士たちについては、ルーカスフィルム社長で本作のプロデューサーを務めるキャスリーン・ケネディ氏が「黒澤監督の『七人の侍』のように、<ローグ・ワン>のメンバーは、一緒に戦うことで、より良い世界のために肉体的かつ、精神的な強さを手に入れるのです」と語っているように、“日本のサムライ魂”が込められている。

<ネタバレ注意>試写会レビュー

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
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本作に「スター・ウォーズ」シリーズお馴染みとなっているオープニング・クロールがないことは、すでに多く報じられているが、それも相まって始まりから「違う」と感じさせられる。

「『スター・ウォーズ』であって、『スター・ウォーズ』らしくない」。そんな印象を受けながら、物語は進んでいく。

「スター・ウォーズ」シリーズならではのシーンもふんだんに盛り込まれているが、軸となるのは科学者、ゲイレン・アーソの娘・ジンが背負った“宿命”を描いた“復讐劇”。幼き娘に父が残したメッセージ…家族愛が生み出すエモーショナルな物語は、「スター・ウォーズ」シリーズ史上、最も涙を誘う展開といえるかもしれない。

描かれるのはドラマチックな展開

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
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ヒロイン・ジンの女性としての強さ、美しさはもちろん、フォースや特殊能力を持たない戦士たち一人ひとりの活躍が、これまでのSF作品としての色をいい意味で抑え、ドラマチックな物語を紡ぎ出す。本作の「希望は、死なない―。」というテーマが、ジンの人生に重なっていき、ラストシーンへと胸を高まらせていく。

それゆえ、「スター・ウォーズ」シリーズに「男性向けの作品」というイメージを抱いている女性も、この作品はスッと物語に入っていけるはず。戦闘シーンが多いのも事実ではあるものの、ジンと父の愛、仲間との絆が観終わった後には心に残る。

女性にオススメの2つのポイント

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女性にオススメしたい点でいえば、ジンのお目付け役であるキャシアン・アンドーも外せない。演じるのは、メキシコ出身のイケメン俳優ディエゴ・ルナ。外見的な部分だけではなく、冷静沈着かつ厳格な性格、ジンを支えるイケメンっぷりにハマる女性も多そうだ。

そして、ジンたちに同行する警備ドロイド・K-2SOも注目の存在。もともとは帝国軍が開発したエンフォーサー・ドロイド(監視用ロボット)だったが、そのデータを消去し、反乱軍用に再プログラム。丸いフォルムで人気を集めたBB-8のようなパッと見のキュートさというよりは、物語が進むにつれて徐々に可愛く見えるタイプ。K-2SOの活躍もまた、涙を誘う。

壮大な物語に続いていく“原点”

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ファンを驚かせるサプライズが、まだまだ仕掛けられている『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』。それらは観てからのお楽しみとして、これまで「スター・ウォーズ」シリーズに興味のなかった人たちも「SFだから」「男性向けでしょ?」「今までのシリーズ観てないし」などと思わず、ぜひ楽しんでみてほしい。

壮大な物語に続いていく“原点”だからこそ、先入観はいらない。ここがすべての始まり。(modelpress編集部)
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