土屋太鳳の“毒舌”引き出す間宮祥太朗、高杉真宙は“天然の結婚詐欺師”に!?映画「トリガール!」撮影現場レポート
2016.08.10 06:00
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まだ梅雨が明けず、例年よりも少し涼しい7月中旬の都内某所で始まった映画『トリガール!』(2017年秋公開)の撮影。主演の鳥山ゆきなを演じる土屋太鳳を始め、人力飛行サークル【T.B.T】(チーム・バードマン・トライアルの略称)のメンバーである間宮祥太朗演じる坂場大志、高杉真宙演じる高橋圭のパイロットコンビ、さらに、ゆきなの親友となる島村和美役に池田エライザ、サークルの生き字引的存在のOBペラ夫役に今回銀幕デビューを果たすナダル(コロコロチキチキペッパーズ)、そして【T.B.T】の班長を取りまとめる古沢役に矢本悠馬など、CMやTVで引っ張りだこの若手キャスト陣が、英勉監督率いる本作の現場に集まった。
土屋太鳳vs間宮祥太朗の“舌戦”に注目!
今回、土屋とも初共演となる間宮祥太朗は、ゆきなの「毒舌ツッコミキャラ」を一番引き出している存在。彼らの通う雄飛工業大学の“狂犬”と呼ばれ、ゴリラを倒したという伝説を持つ男。そんな2人の出会いは、居酒屋のシーン。会って早々に気の合わないゆきなと坂場。この日の撮影は全体の中盤を終わろうという時期だったが、2人の役作りへのモチベーションはMAX。お互いをけなし合うセリフのやり取りは、カットを重ねる度に新しいアイデアが続々と出てくるから驚きだ。土屋のちょっとつまずく小芝居に、カット間際「こけてんじゃねぇか!」と急遽アドリブを入れ込んでくる間宮の器用な返しにも感心する。また、こんなにセリフを大声で掛け合うことは初めてという土屋も声を枯らしながらも、その状況を「居酒屋だから酒焼けってことで」と臨機応変に演技に活かしていく。
また、2人の絡みで印象的なのは、ロードバイクに乗るシーン。撮影前から何度か練習をしてきた間宮は、自転車指導のコーチもその真面目さと才能を褒めていた。自転車に乗るには最適な、手足の長いそもそもの素材と運動能力の高さが相まって、まるで初心者には見えない乗りこなしを我々に見せてくれた。
また、土屋は多忙なスケジュールの中で撮影を迎えることになったが、これまた素晴らしい運動能力のおかげで、なんの困難もなく難しい山道の上り下りを繰り返すまでに。ゆっくりとスピードを凝らして坂道を上りながら、途中、ビンディング(ペダルとシューズを固定する器具)をつけたまま横に倒れてしまうというシーンでも、スタッフの厳重体制を覆し、なんの不安もない表情で一発OKを出した。そんな中、完璧にセリフもこなして、スタッフへの気遣いも忘れないのだから、本当に頭が上がらない。
“天然の結婚詐欺師”を演じる高杉真宙
一方、坂場とは正反対の立場でゆきなと向き合う高橋圭を演じるのは高杉真宙。常にスタッフとは距離の近い存在の高杉。どんな冗談にも、全力で返してくれる。そんな彼の第一印象は、丁寧すぎるほどに深々と頭を下げてスタッフに挨拶をする姿だった。そんな丁寧な彼の性格は、役作りの中にも見ることができる。撮影前の脚本読みの際に行った自転車練習のヒトコマ。ビンディングをつけて初めて乗った自転車。降りるときに、どうしてもうまくシューズが外れず、無防備に倒れてしまうというハプニングもある中、何度も何度も自転車を起こしては、めげずに繰り返し漕ぎ始める健気な姿を見た。本番前、英監督が急遽で入れ込んでいくアドリブは、この組あるある。高橋圭という男は、飛行機大好きながっつり理系男子なのに、監督いわく「天然の結婚詐欺師」という、爽やかで、ちょっと天然な王子様キャラという意外と難しい役どころ。しかし、どんなセリフが新しく入り込んでも、他のキャストが横から変に絡んできても、冷静な圭のメガネの奥の表情は絶対に変わらない。ヲタク理系男子の中に埋もれていても、その輝きが常に光を放っているようなイメージだ。
池田エライザ&ナダル&矢本悠馬!脇を固めるキャストも多彩
この作品を支えているのはこの3人だけではない。ゆきなと共に【T.B.T】に入部し、親友となる島村和美役には池田エライザ。いわゆる【リケジョ】と呼ばれる理系女子を演じることになった本作。スタイル抜群の美女がヲタク男子の中にポツンと居るギャップも、なかなか見応えのある画だが、それ以上に、池田が見た目に反する真のヲタクっぷりを演じる姿が面白い。入部したての部室に入った瞬間、いままで溜まっていた人力飛行機への愛が爆発するシーン。早口でゆきなに飛行機の説明をする和美のキラキラした目が印象的。また、和美の隣には、同じくパイロット班のゆきなたちを見守る各班の班長達の存在も。いつも集団でつるんでは、独特な連携プレーで気持ち悪いヲタクっぷりを見せていた彼らに、思わず池田が「うるさいっ!(笑)」と突っ込むと、妙に喜んでいる彼らのやりとりも微笑ましい。ゆきなが坂場と圭に翻弄される姿を遠目で見守る役目でありながら、独特なリケジョの世界観と、癒しを与えてくれる。
また、本作で銀幕デビューを果たしたナダル(コロコロチキチキペッパーズ)の存在も、強烈な印象を残しているだろう。初日、初めてのことだらけだった撮影現場。全力で笑かしてやろうと臨んだ一発目だったが、英監督からの一言目は「ナダルさん、遠慮しないでもっと笑わせに掛かっていいですよ」という言葉。しかし、やりすぎでも「もう少し抑えて」と言われるし、意を決して臨んだ初日は少し戸惑っていた様子だった。
だが、普段お笑いで鍛えてきた役作り、という共通点もあってか、初めての映画での芝居とは思えない冷静な対応、セリフもパーフェクトにこなし、さらに監督からアドリブを自由に入れて良いというレベルの高い要望にも見事に応える姿にはスタッフ皆太鼓判を押すほど。他のキャスト陣、さらに撮影に参加したエキストラたちにも大人気だったナダル。裏表のない清々しい彼の振る舞いに、忙しい撮影の中でも癒しをもらっていたスタッフも少なくなかっただろう。ナダルのまわりでは、常に笑い声が絶えない現場だった。
また、英監督もかなり念入りに演出にこだわった俳優の1人に、設計責任者:古沢役の矢本悠馬がいる。映画『ちはやふる 上の句、下の句』での 原作再現率が話題になった矢本。今回は、逆にどれだけオリジナリティをもって作品の世界観を作り出せるかが勝負だっただろう。高杉も「ずるい!」と言うほど、そしてなんといっても矢本自身が、「もう自分でも何がなんだか分からない」と言ってしまうほどにやりたい放題だった今回の役。個性的な班長達を取りまとめる中心人物として、一段と濃いキャラクターに仕上がっている。
本編冒頭の、ゆきながパイロット試験を行ったシーン。そこで、矢本が「ですね」というセリフの語尾を繰り返した瞬間、奇跡的に他の班長が皆で呼応した。さらに、班長達が連呼する「ですね」の言葉を最後に合図でまとめる古沢の役目もそこで誕生した、と嬉しそうに語っていた。英監督と、常に「次はどんなやり方で笑かしてやろうか」と話をする姿も印象的。人一倍、そのシーンの中での自分をイメージし、真面目に練習を繰り返してきたからこそ、150%振り切った芝居ができていたのだろう。
「鳥人間コンテスト2016」を見学
また、土屋、間宮、池田の3人は、今年の「鳥人間コンテスト2016」を実際に見学。本作のモデルとなっている芝浦工業大学のフライトを間近に見て、かなりの感動と勇気をもらった様子だった。実際の大会が行われたプラットホームの上には、美術部と、実際の【T.B.T】のメンバーたちが渾身を込めて作った飛行機の姿。両翼を悠々と伸ばし、凛と佇む姿に感動さえ覚える。飛行機の中に実際に入った土屋と間宮。軽量化で繊細な機体は、少しの揺れや力にも敏感に影響を受ける。扉を閉め、サウナ状態の機体の中で、思い切りペダルを漕ぎまくることができるのも、2人だからこそ。痛いほどの日差しと、湖面の照り返しでスタッフは皆黒焦げ状態になった琵琶湖の撮影。天気や機体のトラブルにも見舞われながらも、皆一丸となって乗り切ったのだった。(modelpress編集部)
映画『トリガール!』
出演:土屋太鳳 間宮祥太朗 高杉真宙 池田エライザ 矢本悠馬 ナダル ほか監督:英勉(『ハンサム★スーツ』『高校デビュー』『ヒロイン失格』ほか)
原作:中村航(「100回泣くこと」「デビクロくんの恋と魔法」ほか)
公開:2017年 秋
<ストーリー>
一目惚れした先輩“高橋圭”(高杉真宙)に誘われるままに<人力飛行サークル>に入部した“鳥山ゆきな“(土屋太鳳)。幸せ一杯の彼女の前に現れたのは、サークル史上最高のパワーをもつ先輩“坂場大志”(間宮祥太朗)。ヤンキー被れの坂場を一瞬で大嫌いになったゆきなをよそに、圭先輩、坂場先輩との3人だけのパイロット班が始動する。憧れの先輩と空を飛ぶバラ色の夏のはずが、大嫌いな先輩との夏に。鳥山ゆきな、この夏、恋心と毒舌で空を飛ぶ!
【Not Sponsored 記事】
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