<「半分、青い。」中村倫也インタビュー>“カメレオン俳優”は「本望」 13年ぶり朝ドラで挑む“ゆるふわイケメン”は「一番難しかった」
2018.05.12 08:00
views
中村倫也(なかむらともや/31)が、13年ぶりに朝ドラに帰ってくる。連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合/月曜~土曜あさ8時)で演じるのは、律(佐藤健)の大学の同級生で上京後にできた最初の友人である“女泣かせなゆるふわイケメン”、朝井正人(通称:マアくん)。ふわっとした雰囲気でつかみどころがなく、誰にでも優しい。不思議なことに絶えず複数の女性からモテており、数々の女たちを泣かしている、という役柄だ。
中村倫也史上“一番難しかった”役
キャスティング発表時には「マサトは、掴めない人」と印象を明かしていた中村。「本当に漂う雲みたいな人で。今までいろんな役やってきたんですけど、一番難しかったかなって思うような役」とこれまでにない新境地に挑んでいる。その独特の雰囲気に、ヒロイン・鈴愛(永野芽郁)もいつしかやすらぎを覚えるようになるが、「鈴愛ちゃんって子供時代からいろんな人を巻き込んで、動いてってやってきた人だと思うんですけど、そこに巻き込まれすぎないマイペースさがこの人の魅力であり、鈴愛ちゃんが少し安心できるポイントなのかな」と正人の魅力を分析。「役者としては毎シーン緊張するんですけど、それを見せないようにというのは心がけていました」と語る。
中村倫也と佐藤健の関係性
友達が少ない律に東京で初めてできた友人。ここまで物語を見てきた視聴者なら、それだけでどれほど重要な人物なのか察することができるだろう。実際に佐藤と中村も良い関係を築いているようで、「役では同い年ですが、実年齢は俺のほうが2つ上なのかな?だけど、空き時間には健にルービックキューブ教わったり、知恵の輪教わったり、ピアノ教わったり。教えてもらってばっかりですね。お兄ちゃんのような健です」と笑う。
「健との芝居は本当に楽しくて、2人のシーンってなんとも言えない空気感のシーンが多いんですよね。ちょっと真面目な話になったかなって思うと、ふとはぐらかすようなセンテンスがあったりとか。律と正人としてそこに存在して、生っぽい空気感の中で難しい構成をしっかりやれてるなと感じたシーンがいくつかあって。それはやっぱりすごくやりがいがありますし、お互いに鎧をまとっていない状態でやっていると、そういうことが生まれたりする。楽しいです、健とお芝居。さすがって感じです」。
そして今後気になるのは、鈴愛と正人の恋模様だが…。
「正人が律に“女の子よりキレイな顔してモテようったって難しいよ。俺ぐらいがちょうどいいんだよ”みたいなことを言うシーンがあるんですけど、それは“確かに”と思いましたね。今日もそうなんですけど、僕がメイクをしていて、鏡を挟んだ裏で健がメイクをしていて。気がつくとなんかじっと見てるんですよね、健を。“キレイな顔してんなぁ。現実で見ないよ、この綺麗さは”って(笑)。健がパッとこっちを見るんで目をそらす、っていうやり取りが毎朝あるんです(笑)。
逆にね、自分もものすごくキレイな女性を見ても、あんまり行かないだろうなって。このぐらいの中肉中背の、クラスにいたらちょっとかっこいいけど…くらいがちょうどいいんだろうなとか自分も思ったりします(笑)。だからといってモテるというわけではないので、正人という役を通じてモテたらいいですけどね。最近怖い役続いたので(笑)」。
なるほど。さらりと笑いを織り交ぜながら決してひがみに聞こえないこの回答。中村も正人と同じように、身近に存在したらきっと好きになってしまうタイプのイケメンである。
中村倫也、“カメレオン俳優”は「本望」 朝ドラに「恩返しを」
中村といえば、一見エリートだが実はモラハラ夫という「ホリデイラブ」の井筒渡の怪演が記憶に新しい。一方、ダイワハウスのCMでは気の弱い夫役も印象的だ。幅広い役柄を演じ分ける高い演技力で、近頃は“カメレオン俳優”とも呼ばれていることについては「本望です」と即答した。「18歳でデビューした時、いろんな役をやるけど、結局実態掴めてないって思われ続けたいなと思ったんですよね。芸能人的にはパーソナルな部分に惚れてもらった方がきっといいんでしょうけど。でも役者として、見る人や見る作品によって“中村倫也に合う役はこれだよね”っていうのが百人百様ある役者になりたいと思って仕事をしてきました。なので、この5月からは正人を“これが中村倫也のはまり役だね”と思ってもらえるような役にしたいですね」。物腰は柔らかだが、言葉には役者としての強い信念が垣間見える。
朝ドラは2005年に出演した「風のハルカ」以来13年ぶり。デビューからわずか半年での出演だった。
今振り返ると「いろんな人に迷惑をかけてたなと思う(笑)」としみじみ語り、今回、当時のディレクターがプロデューサーとして携わっていることを紹介。「朝ドラというものに役者として出られることはすごいほまれでもありますし、自分の中では恩返しをしたいというか、成長した姿を見せたい気持ちもあります」とうちに秘めた思いは熱い。
“カメレオン俳優”中村倫也の新たなはまり役の誕生を見届けよう。(modelpress編集部)
中村倫也(なかむらともや)プロフィール
1986年12月24日、東京都出身。2005年に映画「七人の弔」で俳優デビュー。映画、ドラマ、舞台など幅広く活躍。今年はテレビ朝日系ドラマ「ホリデイラブ」のほか映画『伊藤くん A to E』が公開。現在放送中のドラマ「崖っぷちホテル!」(毎週日曜22:30~日本テレビ系にて)に出演中の他、Huluオリジナル連続ドラマ「ミス・シャーロック」に出演中。「半分、青い。」第6週「叫びたい!」あらすじ
漫画家になるため、秋風(豊川悦司)に弟子入りすることになった鈴愛(永野芽郁)。一方、幼なじみの律(佐藤健)は大学への進学が決まり、ともに東京に行くことになる。卒業式が終わり、母・晴(松雪泰子)と父・宇太郎(滝藤賢一)は娘の旅立ちを思い寂しさを募らせる。出発の日、晴、宇太郎、祖父・仙吉(中村雅俊)、弟・草太(上村海成)ら愛する家族に見送られ、涙で岐阜をあとにし、鈴愛はバブル真っただ中の東京に到着。売れっ子作家の秋風の事務所、オフィス・ティンカーベルでは、秋風をはじめ秘書の菱本(井川遥)、アシスタントもみな作業に没頭し、鈴愛に見向きをしない。そんななか、鈴愛は到着早々、大失敗をおかしてしまう。
【Not Sponsored 記事】
関連記事
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
現役女子大生グループ・フジコーズ、1周年記念ライブ開幕直前にインタビュー「感謝の気持ちと元気をお届けできれば」モデルプレス
-
「こんな無茶ぶりはない」―木村拓哉がフランス語での演技にあがいた日々 映画『グランメゾン・パリ』インタビューモデルプレス
-
超ときめき宣伝部・辻野かなみ、アイドル活動で大切にしていること 苦難乗り越え辿り着いた結論とは「ターニングポイントだった」【Kanami Tsujino】モデルプレス
-
超ときめき宣伝部・辻野かなみ、こだわりの食生活でスタイル維持 1st写真集は“名刺代わりの1冊”に【Kanami Tsujino】モデルプレス
-
&TEAM・NICHOLASとHARUAが互いに助けられた期間「1人の壁を破ってくれた」「話せるのがHARUAしかいなくて」【雪明かり(Yukiakari)インタビュー後編】モデルプレス
-
&TEAM「もう新人とは言えない」NICHOLASとHARUAが語る、怒涛の1年でぶつかった課題・変化したマインド【雪明かり(Yukiakari)インタビュー前編】モデルプレス
-
佐野勇斗、朝ドラ高校球児役で「こっそり5、6キロ増量」約120キロまで球速アップ モデルにしたジブリキャラも明かす【「おむすび」インタビューvol.1】モデルプレス
-
GENIC小池竜暉、=LOVE「絶対アイドル辞めないで」作曲担当 制作時から手応え「とんでもない曲になった」【インタビュー】モデルプレス
-
ME:I、AYANEのイメチェンにメンバー絶賛の嵐 結成日のエピソードも明かす【モデルプレスインタビュー】モデルプレス