大阪のトレランブランド「マイルストーン」 アパレル分野が成長し新ライン相次ぎ発表

大阪・天王寺に近い寺田町に本拠を置くトレイルランニング(トレラン)ブランド「マイルストーン」は3年ほど前からアパレルを本格化し、順調に成長している。24年は登山やサイクリング向け新ライン「デイブレイク」を開始、25年秋は新しい防寒着「ヒートウェイブ・チタニウム」を発売した。ブランド創設者の西岡修平さんは「規模の拡大は狙っていない。今のスタンスのまま、良いものを作っていきたい」と考えている。
(小田茂)
ヘッドランプから
同ブランドの始まりは、アウトドア好きの西岡さんが「山で使えるヘッドランプ」の開発に取り組み、〝電球色〟を特徴とした商品を14年に開発したこと。一般的なヘッドライトは白色光が多いが、電球色は山で霧が出た時に光の透過性に優れ、陰影が現れ、足元がはっきりするのでリスクを回避できる。明るさを追求した他社のヘッドライトと差別化し、ブランドのアイデンティティーとした。
西岡さんは創業100年を超える老舗ランプメーカー、冨士灯器の3代目社長の弟。同社の専務を兼務しつつ、マイルストーン事業部として同ブランドを運営している。会社としては夜釣り用のライトや電気ウキを主力としている。
アパレルを手掛けたきっかけは帽子。ヘッドランプを付けやすい帽子を大阪の帽子メーカーと協業して作成したところ好評だった。西岡さんは元々アパレルも好きだったので、帽子に続いてTシャツ、靴下と徐々に商品幅を広げていった。
トレイルランナーの土井陵選手と出会い、西岡さんもトレランに傾倒し、今やトップ層の100マイラー(160キロ完走者)となった。そこで21年に、トレラン専用のショートパンツとなる「ナッティショーツ」を独自に開発して発売。携帯電話や財布が収納できて揺れを感じさせない大容量のリアポケットなど、工夫したデザインを国産で打ち出し、定番商品となっている。西岡さんはミュージシャンの経験もあり、商品名は有名な音楽の曲名から名付けた。
直営店も開設
23年にトレラン仲間で子供服メーカー出身の吉田直史ブランドディレクターが入社し、アパレル分野を本格化。「山では高い耐久性、軽さ、防水、防寒など様々な機能が求められる」トレランと、アパレルの双方に理解が深いため商品開発の幅が広がった。フーディーには腕をまくらなくても時計が見られるウォッチウィンドーを付けるなど実際の山で役立つ機能を搭載している。生産は専門商社と取り組み、素材は北陸産地など日本製が多い。

「当ブランドはプロモーションも音楽的」と大森遥マーケティングディレクター。商品情報は本格的なミュージックビデオのようなイメージ動画を作り、SNSやユーチューブで発信している。ポッドキャストも毎週月曜日に更新して情報を発信する。ブランド創設時から毎年発行している商品カタログ作りにもこだわっている。
23年にたまたま冨士灯器の隣接地が空いたため、唯一の直営店兼本部となる「マイルストーン・テラダチョウ」を開設した。店は基本的に火、木、金曜日のみの営業で、週末に時々イベントを開いている。1階にはランプ用の暗室やDJブースを設置し、オリジナルのビールや缶ワインも販売している。


現在、アパレルは全国約50店のトレランショップに卸売りしている。18年からヘッドランプで海外販売も手掛け、近年はアパレルも販売。中国や台湾、香港が中心だがタイやシンガポールなどにも広がっている。
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