
豊橋競輪FⅠ「ヤマサちくわ杯」が21日、開幕した。予選では若手先行の躍動が目立つ中、竹内雄作(37=岐阜)が力強い逃げ切りで存在感をアピールした。
久々に会心の一撃が出た。8Rは打鐘でペースを握ると、人気の緒方将樹のまくりを許さず、堂々と押し切った。これぞ竹内ブランド。豊橋特有の強風をモノともしない力強い逃げ切りに、ファンからは暖かい声援が飛んだ。
「小林(則之)さんが切ってくれて、いい形で先行できたのが大きかった。予選で逃げ切れたのは久々なので、うれしいですね。風も特に気にならなかったし(前回から)中3日でうまく疲れが抜けたかな」と、約5か月ぶりの白星発進に頬が緩んだ。
来期(7月~)は11年ぶりのA級陥落が決まっているが「これが今の力。周りが言うほど意外なことじゃない」と冷静に現実を受け止めている。もちろん戦い方にもブレはなく「任せてもらえる以上は、自分でやるだけ」と先行基本の自力勝負を貫く構えだ。
準決11Rは後輩の長尾拳太と同乗したが、竹内―長尾の並びが決まるまでに時間はかからなかった。相手が濃くなってもやることは同じ。隙を逃さない職人の仕掛けで、強敵相手に再び一泡吹かせる。