
大相撲春場所9日目(17日、大阪府立体育会館)、新横綱豊昇龍(25=立浪)が平幕の一山本(31=放駒)に屈して4敗目(5勝)。新横綱の場所で3個目の金星配給は、昭和以降で武蔵山、栃錦、栃ノ海に並ぶワースト記録となった。
初顔の一山本に左を深く差されると、強引な小手投げも不発。最後は相手のすくい投げに屈してあおむけにされた。首位と3差の4敗に後退し、逆転優勝は絶望的な状況。取組後の支度部屋では「立ち合いもちょっと失敗した。勉強だな」と悔しさをにじませた。
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「気持ちが切れかかっている。切れたね。我慢しないと…。厳しいね」と険しい表情。審判長の九重親方(元大関千代大海)は「調子がいいとは言えない。空回りしている。(新横綱として)お披露目の場所で、しっくりきていないのでは。連敗しているというのは心配」と指摘した。