力石政法、初の世界戦決定で決意「負けたらやめる」「チャンス一度きり 」27勝全てKOの豪腕と大一番「対策100個ある」

 開催発表記者会見で質問に答える力石政法(撮影・持木克友)

 ボクシングの大橋ジムは17日、横浜市で会見を行い、5月28日に横浜BUNTAIで「NTTドコモpresents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ」興行を開催することを発表した。IBF世界スーパーフェザー級3位の力石政法(30)=は、同級1位のエドゥアルド・ヌニェス(27)=メキシコ=と王座決定戦を行う。戦績は力石が16勝(11KO)1敗、ヌニェスが27勝(27KO)1敗。

 力石は昨年7月にLUSH緑ジムから大橋ジムへ移籍していたが、2戦目で初の世界戦が決まった。「やっとこの時が来たかと。世界王者になるために30年間生きてきた。チャンスは一度きりしかないと思っているので、バチッと勝ちます」と声を弾ませた。「人生の集大成。この試合に勝ったらいつ死んでも良いくらいに思っている意気込みです」と決意を語り、会見後の囲み取材では「負けたらやめる」と退路を断つ覚悟を示した。

 王者だったアンソニー・カカーチェ(アイルランドがベルトを返上したことに伴う王座決定戦で、ホーム開催となることに、所属の大橋秀行会長は「運があるし、実力もつけている」とうなずいた。相手はキャリア28勝の全てがKO勝ちという強敵となるが、力石は「振り回してくる選手じゃなく、うまくボディー攻めとかしてきて、嫌なタイプのKOパンチャーだなと」と印象を明かした上で、「対策はめっちゃして、100パターンくらいある。ちょっと内緒です(笑)」と自信ものぞかせた。

 今月29日には愛知で、兄でIBF世界ライトフライ級王者の矢吹正道(LUSH緑)がベルトを保持したままIBF世界フライ級に挑戦するが、力石もセコンドについてサポートするという。「兄が勝たないと、兄弟同時世界王者の夢はなくなるので、まずは兄に絶対に勝ってもらいたい」と力を込めた。

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