「コロニークロージング」河村浩三さん シンガポールで日本製の服を売る
シンガポールが拠点の「コロニークロージング」は、日本製の服にこだわった上品なリゾートスタイルのメンズブランド。同国の経済発展に合わせて売り上げを伸ばし、現地の旗艦店を兼ねたセレクトショップの顧客も増えている。ディレクターの河村浩三さんは、「円安の今、日本の服作りや企画力を海外に売り出すチャンスだ」と話す。
(高塩夏彦)
リゾート感じる服
河村さんは大手セレクトショップ出身。90~00年代にかけて、一流のインポートウェアに触れてきた。その経験から、「欧州と米国の服の〝いいとこ取り〟をした服をアジア人の体格に合わせてデザインし、日本の優れた工場で形にして、これから伸びるアジアの国々で販売するブランドを構想した」という。
13年、経済が急成長するシンガポールへ移住し、コロニークロージングを立ち上げた。商品は常夏の気候に合わせたリネンのジャケットやリラックスシルエットのシャツなど、リゾートを感じる服が主力。日本や韓国へ卸販売もしている。
旗艦店ではセレクトで、イタリア製の上質なジャケットなどのほか、サーフボードといったマリンスポーツ用品も扱っている。「日本のセレクトショップのスタイル提案型のやり方を持ち込んだ」という。
進出当時の市場は、欧米発のラグジュアリーブランドとファストファッションで二極化していた。雑誌などの影響力が少なく、認知拡大は自力でやるしかない。店舗内でのパーティーやSNS発信で、富裕層を中心に少しずつ顧客を増やした。
近年はシンガポールのファッション需要が拡大しており、売り上げはコロナ禍前を超えて伸び続けている。「年収が日本円換算で2000万円を超える層が厚くなっている。年金制度が充実しており、消費意欲も旺盛」と経済発展も追い風だ。
円安をチャンスに
円安の環境は日本で作って海外で売るビジネスには好機だ。しかし、ただ物を作って輸出するだけでは難しいという。「日本の武器は物作りの技術とファッションの背景や文化への理解度の高さ。これを生かした売り方が不可欠」とみる。
ブランドの強みやストーリーを明確にして、販売先の国の事業者へ伝え、現地の客に刺さる言葉や表現で発信することが有効だという。風土や趣味嗜好(しこう)を吸い上げ、商品企画に落とし込むのも重要だ。「日本のファクトリーブランドなどは、〝品質一本足打法〟になりやすい。国内でもそうだが、海外ではより〝物作り・企画・マーケティング〟を三位一体にする必要性が増す」という。
最近はシンガポール進出を目指す日本のブランドが増え始めているという。企業同士で協力すれば成功できる見込みは大きいとみる。「例えば、シンガポールに国産ブランドを集めた共同ショールームのような発信拠点を作るのは効果がありそうだ」と考える。
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