バロックジャパン、中計未達で2年延長 中国経済停滞など響く
2024.04.16 17:30
提供:繊研plus
バロックジャパンリミテッドは、24年2月期を最終年度としていた中期経営計画を2年延長し、収益性の向上と構造改革に取り組む。国内事業は、経営資源の効率的投下と体質強化を重点課題に定める。海外は、特に合弁で進める中国事業で、売上高から利益追求へと戦略を転じる。
国内客の消費行動の変化や中国経済の停滞などからフェーズ1(22年2月期~24年2月期)で掲げた経営指標の大半が未達となった。そのため、あえて当初計画を2年延長し、「骨太な会社に改革した上で、次の大きな飛躍につなげたい」(村井博之社長)と判断した。26年2月期の数値目標は現在策定中で、25年2月期業績は売上高632億8800万円(前期比5%増)、営業利益23億5000万円(同20.3%増)を見込む。
国内アパレル事業は、売り上げを伸ばしつつ、ブランドの改廃や不採算店の整理、過剰在庫の解消などに取り組み、収益性のアップに努める。24年2月末時点の店舗数は前期末比5減の361だった。海外事業については、引き続き中国を中・長期的な重点戦略地域と位置付けるものの、利益重視の戦略に転換。当初、年間20の純増を計画していた店舗政策は、地方エリアにある不採算店の閉鎖を進め、23年12月末の店舗数は前期末比82減の244。
運営体制にもメスを入れる。国内企画チームを「組織的かつ機動的に派遣」し、中国人の好みに合う専用品番を拡充。富裕層市場開拓のため、「エンフォルド」など高価格帯ブランドの営業も強化し、今期中にセレクトショップや百貨店にインショップを出す。
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