ブルックリン美術館で新旧日本人画家共演?(杉本佳子)
ブルックリン美術館で、「広重の100の著名な江戸の景色(村上隆共演)」展が開催されている。ブルックリン美術館は、歌川広重の原画を118点所蔵している。時々それを出して展覧会をしてきていて、前回展覧会をしたのは2000年。つまり、24年ぶりに「お宝コレクション」を披露した。そして今回は、広重の絵を異なる視点で見せるべく、村上隆が独自のタッチで「再現」した「広重の絵」も並べている。村上隆は2ヶ月で大小合わせて121点を完成させ、展覧会が始まる2週間前に仕上がって送られてきたとのこと。まさに初公開の作品だ。
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広重の原画が展示されている部屋には、当時の商店やピクニックの光景など、広重の絵に描かれた庶民の生活を立体的に見せる展示もある。
村上隆の大きな絵は、ところどころに生物を忍び込ませている。たとえば、この右側の絵の下の方には、
こんな生き物がのぞいているという具合だ。
村上隆による広重の絵の「再現」は、独自のタッチを加えたにせよ、「模写」の側面があることは否めない。それを芸術と呼ぶのかどうかは、解釈の分かれるところではないだろうか。一方で、20数年に1回とはいえ、毎回ただ広重の絵を出してきて並べるだけでは面白みがない、何か変化をもたせたい、という気持ちもわかる。AIの普及に伴い、昔あったものと現代の融合は、これからもいろいろな形で出てくる可能性がある。何が芸術かの解釈を巡っていろいろな意見が出てきそうな、そんな世の中を流れを示唆する展覧会という気がした。
ミュージアムショップに行ったら、広重の絵のついた時計、トートバッグ、腕時計バンドなどが並んでいた。日本人からすると、「誰が買うんだろう」という感じがしてしまうが、日本のものが好きなノンジャパニーズの方々にはウケるのだろうか。会期は8月4日まで。
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89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッションビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして(!?)つい夜更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダムに紹介していきます。また、美容食の研究も始めました(ブログはこちらからどうぞ)
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