ヒロタのDtoC子供服「ケチャップ」が好調 山城葉子さんがディレクション
総合アパレルメーカーのヒロタが販売するDtoC(消費者直販)子供服ブランド「ケチャップ」が人気を高めている。海外でのバイイングやブランディングプロデュースなどを手掛ける山城葉子さんをディレクターに起用。知名度が上がり、ファンも増えている。
同ブランドの立ち上げは23年6月。かねてからヒロタが子供服を手掛けていることもあり、山城さんにブランド運営に協力してもらうことを決めた。
ケチャップは英語の「Catch up」をネイティブ発音にしたもので、走り回っている子供をつかまえて抱きしめるという意味を込めた。調味料のケチャップにも由来しており、「どんなに汚しても良い服」という意味も含んでいる。
企画は1週間のうち、平日5日間着用し、汚れても気兼ねなく洗濯できるデイリーアイテム、残り2日間のインポートした少しあこがれるスペシャルアイテムの二つで構成する。
アイテムはTシャツやロンT、セットアップ、ブルゾン、レギンス、靴下など。23年春夏はオリジナル7型、バイイング20型を揃えた。基本的にはユニセックスで90~120センチ、一部大人用も用意した。毎月オリジナルを10型程度出して、新鮮さを高める。
企画は親が子供に着させたいと思い、親自身も着たいと思えるような落ち着いた色使いなどがポイント。「ハッピー」や「遊び心」といった要素も企画に入れる。
当初はブランドのECサイトのみで販売を始め、山城さんのファンなどが購入して徐々に拡大。昨年10月に代官山で、12月に阪急うめだ本店と伊勢丹新宿本店で期間限定店を開催したのをきっかけに、一気にファンが増えた。23~24年秋冬で人気だったスタジャンは完売となった。2月には阪急うめだ本店で2度目の期間限定店を開き、大きく売り上げを伸ばした。「特にオリジナルアイテムの売れ行きが良く、消化率も高い」(廣田孝太郎専務取締役)としている。
山城さんの感度の高いデザインを、ヒロタのパターン力と生産背景を用いて、Tシャツ税抜き2000~3000円、スウェット3000~4000円、冬の中わたスタジャン6900円など、手の届きやすい価格にしているのが好調要因の一つ。インスタグラムの公式アカウントのフォロワーも1万人に近づくなど急速にファンが増えている。
24年春からは150センチまでサイズを拡充した。従来の2~6歳の子供から、小学生も取り込んでいく。親子コーデ需要も出ている。
4月には高島屋玉川店、6月には東海地区の百貨店で期間限定店を開く計画もある。今後、卸販売や合同展示会出展なども視野に入れていく。
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