メンズ古着店「ボンビュー」(東京・高円寺) SNSのファンを顧客化 オリジナルも拡販
東京・高円寺にあるメンズ古着店のボンビューは、ショップオリジナル商品を強化している。店主の大島拓身さんがSNSで見せる着こなしや、動画投稿サイトでの商品解説で増えたファンが顧客化し、売り上げにつながっている。23年に外部のディレクターと協業し、卸販売のためのブランドも立ち上げた。
大島さんはビームス出身。在籍中に副業としてECで古着販売を始め、20年に実店舗のボンビューをオープン。22年に独立した。
古着の仕入れ先は主に欧米のディーラーだ。ジャケットや高級革靴などのドレスアイテム、軍物、アメカジをミックスした品揃えが特徴。中心価格は5万~6万円だが、30万円以上のビンテージジーンズも扱う。顧客は30~40代が多い。
古着で仕入れにくい商品を補うため、オリジナル商品を始めた。ネクタイからスタートし、アパレルに広げた。現在販売しているのは、スクールジャケット(約10万円)、シルクのシャツ(約5万円)など。リネンを使ったアノラックパーカもある。
顧客以外にも販路を広げるため、23年秋冬に「アウト・オブ・トラッド」を立ち上げた。「インターナショナルギャラリービームス」でバイヤーを務めた設楽基夫さんと協業でディレクションし、セレクトショップや個店向けに販売している。
商品は2人が所有するビンテージアイテムを参考にしている。24年秋冬は、尾州の機屋に別注したウール生地を使った商品を企画した。クラシックなテーラードジャケット、ビンテージから着想したツイードのフィッシングブルゾン、同素材のパンツなどもある。小売価格はアウター12万~13万円、パンツ4万~5万円。
現在のインスタグラムのフォロワー数は、ボンビューの公式と大島さん個人を合わせて7万人以上。大島さんは「古着もオリジナルもトレンドは意識せず、自分の好きなスタイルを広めたい」と話す。卸売りもじっくりと拡販する考えだ。
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