撮影/大野代樹

薬剤師でグラドル&コスプレイヤー「私には勉強しかない」⇒「違う誰かになりたい」理系少女の転機

2025.11.17 06:03
提供:ENTAME next

薬剤師とグラビアアイドル、コスプレイヤーの3つの顔を持つ鬼木このは。有名大学薬学部を卒業した知性と、グラビアで見せるフェティッシュな世界観のギャップで多くのファンを掴んでいる。しかし、その華やかな活動の裏には「勉強に取り憑かれていた」という意外な過去と、深いコンプレックスを乗り越えた確かな軌跡があった。自らを「ネガティブだった」と語る彼女が、唯一無二の存在感を放つに至るまでの過去に迫った。(前後編の前編)

――薬剤師とグラビアという組み合わせは珍しいですが、なぜ薬剤師を目指されたんですか?

鬼木 きっかけは3つくらいあります。1つは、家族が薬関係の仕事をしていたので、身近な職業だったこと。もう1つは、単純に「薬の情報をいっぱい知ってるのってかっこいいな」っていう、中学生らしいシンプルな憧れです(笑)。薬をいっぱい持ってる、知ってるという、そういうのがかっこよく見えちゃって。

――なるほど。もう1つは?

鬼木 女性ということもあって、何か資格を持っているのは将来的に強いなと思ったんです。この3つが理由で、中学3年生のときにはもう「薬剤師になる」と決めていました。当時は年収面のことは何も考えていなくて、本当に「薬のことをいっぱい知ってる女性ってかっこいい」という憧れが一番強かったです。

――薬剤師になるという目標を叶えるため、国内有数の難関私立大学の薬学部に進学されています。相当な努力が必要だったのでは?

鬼木 中高一貫の女子校に通っていたんですが、中学3年のときにオープンキャンパスに行ったら、そのキャンパスがすごく大きくてきれいで「絶対にここの大学の薬学部に入りたい!」って一目惚れしてしまったんです。それからは入りたいっていう熱量と「薬剤師かっこいい」っていう気持ちだけで、高校1年生からずっと勉強していました。

――勉強漬けの生活でしたか?

鬼木 地頭がいいタイプではないと思っているので、かなり勉強しました。中でも数学は好きで、理系クラスの中ではトップでしたね。学年で1位を取ったこともあります。

――学年1位はすごいですね。

鬼木 当時は勉強しか頭になかったですから。ずっと参考書を持っていないと不安になっちゃうくらいでした。

――参考書がないと不安、ですか?

鬼木 はい。家族旅行のときも車の中でずっと参考書を持ってないと安心できなくて……。その旅行では琵琶湖や山中湖などいろいろな場所に連れて行ってもらったんですけど、移動中は常に参考書を見ていました。今思うと、勉強に「取り憑かれている」って感じでした。

――単に「勉強熱心だった」では片付けられないほどですね。

鬼木 実は、当時はすごくネガティブだったんです。「私には勉強しかない」って本気で思っていましたし、美容にもまったく興味がなくて、中学時代は髪の毛を一度もとかしたことがないくらいのレベルでした。

――そんな勉強一筋だった中、どのようにコスプレの世界に入られたんでしょうか。

鬼木 大学で出席番号が1つ前だった子と仲良くなったんです。その子もアニメが好きで「一緒にコスプレイベントに行ってみない?」と誘ってくれたのが始まりでした。薬学部は100人くらいがずっと一緒に授業を受けるので、席が近かったのが縁でしたね。

――もともとアニメはお好きだったんですね。

鬼木 はい、中学3年生くらいから『とある科学の超電磁砲』が大好きでした。ずっとネガティブだったこともあり「自分とは違う誰かになりたい」っていう気持ちが強かったんだと思います。違う人間になれる手段が、私にとってはコスプレだったんです。

――ネガティブな自分を変えたかったと。

鬼木 多分、元の自分が嫌いだったんでしょうね。「コスプレをしているときは自分じゃない」みたいな気持ちになれるのがうれしかったのと、普段の嫌いな自分を捨てられる感覚がすごく心地よかったんです。

――初めてしたコスプレは何でしたか?

鬼木 『青の祓魔師』の神木出雲です。大学で仲良くなった友達と池袋の「アコスタ」に参加したのが初めてでした。

――初イベント時の思い出をお聞かせください。

鬼木 もう全然、作法がわからなくて(笑)。カメラマンさんがいることすら知らなかったので、友達と2人でお互いを撮り合うくらいでした。メイクの仕方もわからなかったので、眉毛も消さずにウィッグと衣装を「着ただけ」。ほぼすっぴんみたいな状態で参加していました。

――大学時代は、その後もコスプレ活動を続けられたんですか?

鬼木 学業とバイトに追われてしまって、コスプレは年に2、3回できればいい方でした。本格的に活動にのめり込んでいくのは、社会に出てからになります。

――薬剤師になってからもお忙しかったのでは?

鬼木 実は、大学卒業後は薬剤師よりも「開発の仕事がしたい」という気持ちが強かったので、開発系の会社に入社したんです。お医者様と会ったりするオフィスワークだったんですが、とにかく忙しくて……。

――どのくらい忙しかったんでしょう。

鬼木 朝から終電まで働くのが当たり前でした。家に帰ってきても「あれ、あと6時間後にはまた会社に行くんだ」みたいな状態で。土日は疲れて寝るだけ。かなりのロングスリーパーで、休みの日は20時間くらい平気で寝ちゃうんですよ。だから、コスプレやグラビア活動をする時間はまったくありませんでした。

――その多忙な状況から、薬剤師へ転職されたんですね。

鬼木 はい。コスプレやグラビアって、もちろん年齢は関係なくなってきていますけど、グラビアに関してはタイムリミットがあると思っています。「20代の今、やれることをやりたい」と考えたときに「この会社にいてはダメだ。もっと融通の利く職場に行こう」と思ったんです。それで、薬剤師の資格を活かして転職することを決意しました。

▼鬼木このは(おにき このは)薬剤師、グラビアアイドル、コスプレイヤー。東京理科大学薬学部を卒業し、薬剤師の国家資格を取得。大学時代にコスプレと出会い、薬剤師として勤務する傍ら、グラビアアイドル、コスプレイヤーとしても活動中。

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