オフィス内で飲みダンス動画投稿した企業が「大学生ノリ」と炎上 同社代表は「日常の1コマ」とブレない姿勢
社員総出で「飲み会ダンス」を披露する動画をSNSに投稿し、物議を醸した企業・グローバルパートナーズ。同社の代表は「普段の日常の1コマ」と、全くうろたえない。

新卒時代に「いつまでも学生気分じゃ困る」と、先輩や上司に叱られた経験はないだろうか。そしてその経験は、いつしか「学生ノリ=悪」という図式で「社会人の常識」として人々の脳裏に刻まれていく。
そうした背景もあってか、X上ではとある企業の社員が投稿した映像の様子が、大いに物議を醸しているのだ。
オフィス内の「飲み会ダンス」が炎上
ことの発端は、東京都豊島区に本社を構える企業「グローバルパートナーズ」の総務・ひなさんが投稿した1件のポスト。
「盛り上がってきたーーーーー!!!!」と書かれた投稿には、軽快な曲調楽曲に合わせ、オフィス内で歌って踊っている男女数十名の動画が添えられている。
https://twitter.com/richaraxhina/status/1979498959828885529
「飲め飲め飲め飲め飲め飲め」という歌詞や「ハイ、ハイ!」という合いの手、そして全員が一丸となって踊る様子は、大学生サークルの飲み会時のコールのような印象すら受けた。
とは言え、冒頭で語った「学生ノリ」が通じないのは、あくまで「業務中」の話。業務外の時間、オフであれば多少の羽目を外すのも個人の自由のはずだが...当該の動画は投稿されるや否や、賛否両論を呼んでいるのだ。
しかし、ネット上で「賛否両論」という表現が使用される際は、往々にして「否」意見の方が数が多いもの。

当該の投稿に対しても、「典型的なブラック企業」「会社っていうより、宗教では?」「え? 会社でこんなことやらされるの? おれ、絶対に半日で辞めると思う」「まだこういう会社あるんですね。コンプラ厳しい大手に入社して本当良かったと、しみじみ思う」「百歩譲って社内でこれやるのは許せるけど、動画でアップするとか絶対無理」など非難の声が多数寄せられ、事実上の「炎上」のような状態になってしまった。
一方で、「今の日本にはこういう元気が足りない」「こういう会社って知ってて入社してるんだろうから、外野がとやかく言うことではないのでは?」といった具合に、賛成派の意見も確認できる。
マイナスの意見を受け、グローバルパートナーズの社員らもXから反論に転じるが、アンチユーザーの数が非常に多いため、事態は「完全にドロ沼」という印象を受けた。
なお、投稿された動画は非常に高い注目度を誇り、11月4日時点で5,000万以上ものインプレッションを叩き出している。

そこで今回は、代表取締役社長・山本康二氏をはじめとするグローバルパートナーズのメンバーに、ことの経緯を尋ねてみることに。
社長は「普段の日常の1コマ」
物議を醸した通称「ゾス飲み」動画をXに投稿したひなさんは、映像の内容について「社員総会のあとに、社長の誕生日会をサプライズで開きました! その場で社長のCDデビュー曲『シャンパンコールの歌(ゾス飲み)』をみんなで踊ってお祝いした様子を撮った動画です」と、説明する。

ちなみに「ゾス」は、どうやら「オス」という挨拶の上位互換的のような存在の模様。「オス」がメラだとしたら、「ゾス」はメラゾーマのようなものである。

非常に大きな反響があった件については、「社内の明るい雰囲気を伝えたいと思って、いつものように投稿したのですが...思いのほか多くの方に見て頂いて驚いています」と、目を丸くしていた。
多くのネットユーザーを驚かせた飲み会ダンスだが、グローバルパートナーズにとってあの状態は、昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらない平穏なものであると判明。

同社社長の山本氏は、「本当に賛否があり、Xのパワーを感じました。仕事も遊びも本気でやる。それがグローバルパートナーズの文化です」と断言しつつ、「ただ、あれは普段の日常の1コマを、社員が何気なく投稿しただけなんですけどね」とも補足していた。
若手社員は「成長中毒になった」と笑顔
今回の炎上騒動の中で、特に目を引いたのが「調べても、どんな事業をしている会社なのか分からない」「低い給料で洗脳されている社員がかわいそう」といった意見である。
同社の事業内容について、山本氏は「グローバルパートナーズは、『若者と企業と世界をつなぐ』会社です。 私たちのミッションは『日本のGDPを上げること』。つまり、日本をもっと“稼げる国”にするために、生産性の高い働き方と挑戦の機会を広げています」と前置き。
続けて、「事業としては、若者の挑戦を支援する【ワカモノ応援事業】、次の時代を担う経営者を支援する【ベンチャー支援事業】、海外で日本企業の成長を後押しする【グローバル事業】、そして挑戦者の声を発信する【メディア事業】の4つを展開しています。私たちは、若者の力と企業の可能性を信じ、日本が再び稼げる国になるために、挑戦と成長を支え続ける会社です」と、その詳細を語ってくれた。

同社の理念は理解できたが、社員たちはノリノリな社風を、ぶっちゃけどう感じているのだろうか。そこで今回は、複数の社員に率直な意見を尋ねてみることに。
まずは、リーダークラスの中堅社員・Aさん(20代)。
Aさんは「一言で言えば、“人が本気になれる会社”です。数字へのコミットも、挑戦も、みんな本気。その分、要求レベルも高いけど、結果を出せば正当に評価されるます。年齢も経歴も関係なく、実力で勝負できる環境が一番の魅力です」と、自社の魅力を語っている。
続いては、中途入社の営業職・Bさん(30代)。
前職では「自分の意見を通す場が無かった」というBさんは、「グローバルパートナーズでは、入社してすぐに事業提案のチャンスがありました。『全員経営者』という文化が本当に根付いていて、意見を言えば必ず誰かが耳を傾けてくれる。スピード感がすごくて、いい意味で刺激が止まらない会社です」と、中途入社ならではの視点からのコメントを寄せてくれた。
そして最後に、入社2年目の若手社員・Cさん(20代)。
やはり、入社当初はオラオラした独自の雰囲気に思うところもあった模様。しかし、「最初は厳しい会社だと思いましたが、気づけば“成長中毒”になってました(笑)」と、笑顔で語る。
そして「先輩も社長も距離が近くて、どんな意見も真剣に聞いてくれる。結果を出した分だけチャンスが広がる環境だから、若手でも主役になれる会社です」と、その魅力について力説してくれた。

いずれも「社員全員が本気」「意見が通りやすい」「チャンスが多い」というのが、共通した意見である。現代の日本で、これらの条件を満たしている企業はかなり少数ではないだろうか。
ちなみに給与に関し、グローバルパートナーズは公式ブログにて、「平均年収9,366,395円、入社1〜3年目でも平均7,253,504円」と、説明している。
「ゾス飲み」動画を見てドン引きしたネットユーザーのように、見知らぬ文化を目の当たりにしたら思わず身構えてしまうのは、生き物として当然の反応。
しかしそこで思考を止めず、一歩踏み込んで対象の本質や背景を理解しようと試みることが重要ではないだろうか。
執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。飲み会でコール経験はあるが、踊った経験はない。
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
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