ド迫力の三重奏、「R-1」王者も認める「風穴あけるズ」のポテンシャル

迫力たっぷりのパワフルなネタに、実はワードセンスも光る松竹芸能のトリオ「風穴あけるズ」。猟奇的な雰囲気も醸し出すノブヨシ日本代表さん(31)、刺激的なボケを連発するコブラさん(32)、2人を御すハードツッコミを繰り出す飛び出せっ!安藤っ!さん(29)が2015年に結成しました。昨年末に行われた松竹芸能の若手ナンバーワン決定戦「カドキング」でも3位になるなど、注目度が上がっていますが、飛躍の裏には「R-1」王者からの事務所の枠を越えたアドバイスがありました。
―昨年末の「カドキング」では3位という結果でした。
安藤:これはありがたい話ですけど、まず人手が違うというか、いつもの感じで角座に入ったら社員さんの人数が違うなと。
それだけこのイベントにかける会社の思いも感じますし、期待をしてもらっているんだなとひしひしと感じています。
―実際、松竹芸能の皆さんの熱意を感じますし、特に在阪メディアの関係者でも松竹芸能からスターが出ることを強く願う流れがありますしね。
安藤:だからこそ、本当になんとか頑張らないといけないと思いますしね。2019年もあったんですけど、まず司会が「よゐこ」の濱口優さんと「TKO」の木本武宏さんで、その時点で、出場者も同じ事務所の先輩とはいえ、緊張するというか、今一度気を引き締めるところがあったと思います。
あと、ネタはもちろんのこと、ネタが終わった後、舞台上で横並びになった時に何を言うのかというのもきちんとしないと。
ノブヨシ:あと、これは僕が感じたことですけど、ちょっと木本さん、前のめりになってましたね。メッチャ、僕にガンガンきてましたもんね。
安藤:お前と絡んであげようと思ってやってくださってんねん!優しさでやってくれたはんねん!かかってるなとかいうな。「ありがとうございます」って言わなあかんところや。
―今年はコロナだったね。
コブラ:確かに、本当に大変な年でしたけど、僕らとしては一番いい年やったとは思います。上方漫才大賞では新人賞候補に選んでいただきましたし(新型コロナ禍のため選考会が開催されず)、「M-1」もこれまでで一番上の準々決勝まで行けましたし。
―何か、飛躍の足掛かりになったものはあったのでしょうかね?
安藤:去年の5月頃から衣装を変えたんですよ。それが徐々に馴染んできて、ネタと合致してきたというのはあるかもしれませんね。服装にあった芸になりだしたというか。
コブラ:(吉本興業のお笑いコンビ)「金属バット」さんのスーツ姿がカッコいいと思って、僕もスーツにしてみたんですけど、スーツをきちんと揃えすぎてスリーピースになりまして。カッコイイなと思っていた「金属バット」さんをスーツの仕様では追い抜かしてしまいました(笑)。
安藤:あと、本当に直接的に大きかったのは三浦マイルドさんから言葉をもらったことでしたね。大阪でイベントをされる時に、マイルドさんは吉本興業、僕らは松竹芸能と所属事務所は違うんですけど、その垣根を越えて呼んでくださってまして。
その中で、2018年の「M-1」の感想をマイルドさんからいただきまして「ネタはメチャメチャ面白かったけど、最初のアレが要らんねん」と。
最初のというのは、それまではネタの前に3人で決めポーズを作るみたいなことをやってたんです。それをやってからネタを始るという形で。
コブラ:それをホンマに見たことないくらいマジの顔で言っていただいたんです。イベント時にも言っていただいて、そこから打ち上げ会場でも、お酒を飲んで、こちらの肩をバンバン叩きながら言われましたしね。「あれで40秒ムダにしてるんやから。すぐに止めた方がいいって」と。
安藤:僕らはアホやから、それでいいと思ってたんですけど、よく考えたら時間の使い方でかなり無駄なことをしていたなと。
大きなことなんですけど、自分たちではなかなか気づかない。そこを指摘してもらえましたし、また「R-1」チャンピオンからもらった言葉だったんで。重みが違うというか。2019年12月のマイルドんさんのライブ終わりで言っていただきました。
あんなに怒られたんは初めてというくらい、言っていただきました。でも、そうやって言ってもらうということはそれだけ思ってくださっているということで、どこまでも本当にありがたいことだと思っています。
コブラ:それからも僕らのネタを見てくれていたみたいで「何個かボケを逃してたよ」とか、すごく事細かに実戦的な指摘をいただいて。
安藤:他事務所の後輩である僕らに、そこまで親身になって言っていただいているわけですし、そのお気持ちに報いるためにも頑張らないといけないという思いも出ました。
―まさに有り難い流れですし、何とか頑張ろうとなりますよね。そもそも、3人がトリオを組んだきっかけは?
安藤:もともと全員バラバラで入ってきて、ボクが一番先輩にあたるんですけど、のぶよしとコブラがコンビを組んでいたところに、僕が入ったという流れでトリオになりました。
コブラ:もともと僕がつっこんでたんですけど、一人だとのぶよしさんを持て余してまして。安藤さんと二人がかりじゃないと扱いきれないというところもあって(笑)。
―やっぱりのぶよしさんの強烈な個性がトリオの強みであると?
安藤:見た目のインパクトもあるんですけど、見えているところよりも本当はもっとキツイところもありまして…。舞台上では、まだ笑えるようなマイルドな話を選んで言ってますけど、僕らが普段見ている姿はもっと恐ろしいですよ。
ノブヨシ:いやいや、特に、そんなことはないんですけどね。
安藤:普段の濃度を薄~くしたのが舞台であって、そのまま“原液”を飲んだら、一気にノドが詰まるようなことになると思いますよ(笑)。
コブラ:軽いものでいうと、コンビニまで自転車で行って歩いて戻ってくる。ここまでは、ま、あると言えばある話なんですけど、そこから「お前、自転車隠したやろ!」とこちらにブチギレしてくるんです。
安藤:あと、新型コロナで自粛中にめだかを12匹飼ったらしいんです。普通、めだかは強いので数年は生きるそうなんですけど、すぐに全部息絶えてしまいまして。しかも、自ら飛び出して畳の上で息絶えていたり。なんか、特殊な磁場が家にもあるのか…。
のぶよし:ま、どれも“あるある”ですよね!
安藤・コブラ:…。
―最後に、2021年の目標は?
ノブヨシ:やっぱり健康に暮らすことですよね。よく食べて。それがないと、その先の目標にたどり着きませんもんね。
―普通のことを言ってるのに、なんとも言えない狂気が…(笑)。
安藤:そうなんです。それを笑ってもらえる範囲で有効活用して、なんとか賞レースでも結果を残していきたいと思います。かなり大胆に、雑味を取り除かないといけないかもしれませんけど(笑)。
■取材後記
12月26日に行われた松竹芸能の若手ナンバーワン決定戦「カドキング」。2019年に続き、審査員をさせてもらいました。そこで最終決戦の3組に残ったのが「たらちね」「絶対的7%」「風穴開けるズ」でした。
結果的に、優勝は2年連続で「たらちね」だったのですが、3組のネタは本当に優劣をつけられないほどの完成度。僕は「風穴あけるズ」に一票入れたのですが、タイプの違う3組がそれぞれの味を出し、松竹の明るい未来を感じさせる内容でした。

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