第72回エミー賞2020予想〜現地メディアはどう見る?【ドラマ・シリーズ】

記事提供:海外ドラマNAVI

アメリカTV界にとって年に一度の祭典、第72回エミー賞授賞式が現地時間9月21日(月・祝)にロサンゼルスのマイクロソフトシアターにて開催される。各カテゴリーで魅力的な作品や俳優などが候補に挙がる中、【ドラマシリーズ】、【コメディシリーズ】、そして【リミテッドシリーズ/TVムービー】部門の主要部門について、現地メディアの予想をまとめ、受賞の行方を様々な視点から追ってみよう。1回目の本日は【ドラマシリーズ】からご紹介。

作品賞(Outstanding Drama Series)

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『ベター・コール・ソウル』
『ザ・クラウン』
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
『キリング・イヴ/Killing Eve』
『マンダロリアン』...大穴
『オザークへようこそ』...対抗
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
『サクセッション』...本命

昨年、エミー賞史上最多32ノミネートを果たし、最多タイの12冠に輝いた『ゲーム・オブ・スローンズ』が終了した今、玉座をめぐる新たな戦いが始まった。今年度のドラマシリーズで圧倒的に支持されているのが、現代のメディア王一族による骨肉の後継者争いと会社の行く末を描いた社会派ドラマ『サクセッション』。昨年の5ノミネートから今年は18ノミネートと大きく飛躍し、各演技部門でも主要キャストが本命候補に選ばれている。

その対抗馬として、Netflixが手がけるオリジナルシリーズ『オザークへようこそ』。麻薬王に追い詰められたサラリーマンが家族を巻き込み犯罪行為に手を染めるクライムドラマは、『サクセッション』と同じく18ノミネートを得た。ヒューマンストーリーの台頭が目立つこのカテゴリーでは、新作の『マンダロリアン』がワイルドカードとなりそう。『スター・ウォーズ』シリーズ初の実写版ドラマであり、SFアドベンチャーというジャンルである同作が選ばれれば、まさにサプライズな展開に。

主演男優賞(Lead Actor In A Drama Series)

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ジェイソン・ベイトマン『オザークへようこそ』...対抗
スターリング・K・ブラウン『THIS IS US』
スティーヴ・カレル『ザ・モーニングショー』
ブライアン・コックス『サクセッション』...対抗
ビリー・ポーター『POSE』
ジェレミー・ストロング『サクセッション』...本命

昨年は、新作(当時)『POSE』のビリー・ポーターが受賞し、"新作の主演が選ばれやすい"というカテゴリーの伝統に立ち返った。今年は作品賞でも本命の『サクセッション』のジェレミー・ストロングを推す声が非常に強い。ジェレミーがエミー賞にノミネートされるのは、今回が初めてのことで、昨年の覇者の足跡を辿る可能性は高いように見える。

しかし、このカテゴリーの競争は厳しく、ジェレミーを猛追する形で共演者のブライアン・コックス、そして『オザークへようこそ』のジェイソン・ベイトマンにも票は集まっている模様。かつては『ジ・オフィス』でコメディ・シリーズ主演男優賞の常連だったスティーヴ・カレルは、『ザ・モーニングショー』で初めてドラマシリーズにノミネートされた。

主演女優賞(Lead Actress In A Drama Series)

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ジェニファー・アニストン『ザ・モーニングショー』...本命
オリヴィア・コールマン『ザ・クラウン』...対抗
ジョディ・カマー『キリング・イヴ/Killing Eve』
ローラ・リニー『オザークへようこそ』...対抗
サンドラ・オー『キリング・イヴ/Killing Eve』
ゼンデイヤ『ユーフォリア/EUPHORIA』...大穴

全候補が最も拮抗しているのが主演女優賞。『フレンズ』時代に5年連続でエミー賞にノミネートされた(2002年にはコメディ・シリーズ主演女優賞を受賞)ジェニファー・アニストンは、今年、ニュース番組の舞台裏で起こる波乱に満ちた展開を描く『ザ・モーニングショー』で全米映画俳優組合(SAG)賞を受賞しており、彼女を推す声がやや優勢に見える。

しかし、そんなジェニファーが競うのは、昨年『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞主演女優賞を受賞、今年は『ザ・クラウン』のエリザベス2世役で圧巻の演技を披露しゴールデン・グローブ賞を受賞したオリヴィア・コールマンや、『キリング・イヴ』から3年連続ノミネートのサンドラ・オーと昨年の同カテゴリー受賞者であるジョディ・カマー、作品賞でも注目されている『オザークへようこそ』のローラ・リニー(2年連続ノミネート)、新作『ユーフォリア』でエミー賞初ノミネートのゼンデイヤなど、勢いのある人たちばかり。

助演男優賞(Supporting Actor In A Drama Series)

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ジャンカルロ・エスポジート『ベター・コール・ソウル』...大穴
ブラッドリー・ウィットフォード『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
ビリー・クラダップ『ザ・モーニングショー』...対抗
マーク・デュプラス『ザ・モーニングショー』
ニコラス・ブラウン『サクセッション』
キーラン・カルキン『サクセッション』...本命
マシュー・マクファディン『サクセッション』...対抗
ジェフリー・ライト『ウエストワールド』

作品賞の本命『サクセッション』から3人もノミネートされている助演男優賞だが、どのメディアも名前を挙げているのは同作のキーラン・カルキンとマシュー・マクファディン、そして『ザ・モーニングショー』のビリー・クラダップの3人。中でも、この中で唯一(※今回ノミネートされている役で)ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされたキーランが1歩リードしている様子。

この3人を脅かすダークホースになりうるのは、『ベター・コール・ソウル』から演技部門で唯一のノミニーとなったジャンカルロ・エスポジートだろう。ジャンカルロは『マンダロリアン』でゲスト俳優賞にもノミネートされており、ダブル受賞への期待も高まっている。

助演女優賞(Supporting Actress In A Drama Series)

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ローラ・ダーン『ビッグ・リトル・ライズ』
メリル・ストリープ『ビッグ・リトル・ライズ』
ヘレナ・ボナム・カーター『ザ・クラウン』...本命
サミラ・ワイリー『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
フィオナ・ショウ『キリング・イヴ/Killing Eve』
ジュリア・ガーナー『オザークへようこそ』...大穴
セーラ・スヌーク『サクセッション』...対抗
タンディ・ニュートン『ウエストワールド』

助演女優賞は、『ザ・クラウン』で60年代のマーガレット王女を演じるヘレナ・ボナム・カーターの独壇場状態。唯一無二の個性でこれまでアカデミー賞に2回、ゴールデン・グローブ賞に8回、エミー賞に3回(今回を除いて)ノミネートされてきたが、いずれにおいても受賞したことはなく、今度こそトロフィーを手にする姿が期待されている。

『ザ・クラウン』はエミー賞のお気に入りで、過去にはジョン・リスゴーとクレア・フォイが演技部門で受賞しており、ヘレナもここに加わる準備はできている。彼女に対抗できるとすれば、今年度のドラマシリーズ部門で圧倒的な勢力となっている『サクセション』のセーラ・スヌークか。

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第72回エミー賞授賞式は、日本時間9月21日(月・祝)に米ロサンゼルスのマイクロソフトシアターで開催。また、FOXチャンネルにて9月26日(土)23:00より字幕版が独占放送。

今回参考にした米メディアは以下の通り。
(Indie Wire, Variety, Deadline, Los Angeles Times, Gold Derby)

(翻訳/Ai Ono)

Photo:

『キング・オブ・メディア(サクセッション)』(c) 2019 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO (R) and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc./Apple TV+『ザ・モーニングショー』(c) 2019 Apple Inc. All rights reserved./Netflixオリジナルドラマ『ザ・クラウン』/『ベター・コール・ソウル』(c)James Minchin/AMC/Sony Pictures

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