上戸彩、国民的大作へかける熱い想い&母親像を明かす モデルプレスインタビュー
2013.10.11 08:27
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女優の上戸彩が、映画「おしん」(10月12日公開)で母親・ふじ役に挑戦。ドラマ版「おしん」が国民的人気を博したこともあって、計り知れないほどのプレッシャーでの撮影となった。今回、映画にかける熱い想いや自身の母親像など、モデルプレスへ惜しむことなく語ってくれた。
本作で上戸は、家族が生き抜いていくために、涙ながらおしん(濱田ここね)を奉公に出す母親・ふじ役を熱演。貧しさも悲しみも乗り越え、おおらかな愛情でおしんを包み込むふじをしなやかに演じ切り、新たな魅力を見せている。
上戸:早く観てほしいと思うような作品も今までたくさんあったのですけど、今回は出来上がりを観るのが凄く怖かったですし、今は不安な気持ちでいっぱいです。でも、そういう気持ちって、演じ切ったから消えるものでもなく、観てくださった皆さんが新しい「おしん」を認めてくださって初めて消えるものだと思うんです。それまではこの不安は拭えないですね。
― オファーが来た時は、どのような気持ちになりましたか?
上戸:「無理だ、早すぎる」と思いました。ですが同時に、泉ピン子さんが命を懸けて演じたこの役を自分に下さったことにありがたさを感じて、私も「命を懸けよう。魂で勝負するしかない」と決心しました。
― おしんの母親・ふじ役ということで、どんなことを意識して演じましたか?
上戸:母親像についてあれこれ考える時間があったら、ここね(おしん役:濱田ここね)と仲良くなろう、心の底から好きになろうと思いました。たとえ血が繋がっていなくても、ここねの前では見本となる女性でいることを意識して。でも撮影中、ここねの表情を見ていくうちにはじめて生まれる感情がありました。
― それはどんな感情ですか?
上戸:“辛い”という感情です。最もキツかったのは、おしんを奉公に出すシーンですね。演じているうちに、なんでこの子を外に出さないといけないんだろうって辛い思いでいっぱいになっちゃって、思わず泣いてしまったんですね。そしたら監督に「ここは泣かなくていいです」と言われて。その後何回も撮り直したんですけど、だんだんと監督も「上戸さんの自然な感じで」っていう風に変わってきて、最終的には泣いているカットが使われることになりました。
― ここねちゃんとの共演はいかがでしたか?
上戸:あんなに律儀な子供がいていいのかなって思うぐらいしっかりした子でした。子供っぽいと思ったら、とても大人な一面も持っていて、人として尊敬する面がたくさんありましたね。例えばリアリティーを追及する演出のため、ここねは真冬の寒い中、裸足に下駄だったんです。辛いはずなのに、弱音ひとつも吐かずに「彩さん、大丈夫ですか?」と私を心配してくれるんです。もはやここねとおしんがイコールでしたよ。素晴らしかったなぁ。
― 撮影の間に、ここねちゃんと相当仲良くなれたんじゃないですか?
上戸:そうですね。私は東京と山形を往復して撮影をしていたのですけど、東京に戻ると「ここね元気かな。何を買っていこうかな」とそればかり考えていました。離れている間は、ここねに会いたくて仕方がなかったですね。
― ドラマ版「おしん」では上戸さんの役柄を泉ピン子さんが演じられていましたが、それについて何かプレッシャーはありましたか?
上戸:だいぶ覚悟が必要でした。今振り返っても、凄いことをしたなと感じています。たぶん私のほうが、見た目や年齢で当時のピン子さんには及ばないかもしれません、特に私は童顔ですし。観た方に違和感を覚えさせてしまうかもしれませんが、とにかく心だけは負けないように演じました。そこで勝負するしかなかったですね。
― 泉ピン子さんから、何かお言葉は頂きました?
上戸:入水シーンの撮影直前にお電話を下さり、「大丈夫だから、本当に命を懸けて入っておいで!」と気合を入れてくださりました。
― そうなんですね。実際、入水シーンの撮影はどうでしたか?
上戸:真冬での撮影だったので、歯は割れるほどガタガタしていますし、顎もガクガクでしたが、周りの皆さんに心配をかけないよう笑顔でいました。だけど、いざ足の先から顔まで全て川に沈めてみると、“冷たい”を通り越して、もう痛くて痛くて。
― 「おしん」の撮影現場の雰囲気はどうでしたか?
上戸:撮影中、自分が泣くのを我慢しているのに、音声さんが泣いていたり、指示を出している監督さんの目が潤んでいたりとか、そういうちょっとしたところで作品への想いが伝わってきましたね。なので私は、「このチーム最高だな。監督さんに応えられる芝居がしたい」っていう気持ちで演じました。ひとりで勝負していく仕事よりも、みんなで何かを作っていく仕事の方が、私は好きですね。
― 「おしん」を経た上戸さんですが、今後どんな女優になっていきたいですか?
上戸:私は役に対しても何でも、手の抜き方がわからないんです。だから、今と変わらずにその不器用さを持ち続けていたいと思います。
上戸:私の家庭もひとつの納豆を4人でワケたり、アボカドを大トロだよって目をつぶらされて食べていたので、自然に「おしん」の世界に入っていけました。でもそれを辛いと思ったことはあまりなくて、むしろ、家族みんなで分かち合うことを楽しんでいました。きっとその裏には、母親の努力が相当あったのだろうなって思います。ほしいものは一切買ってもらえなかったのは、寂しかったですけど。
― どんなお母様だったのですか?
上戸:“ふじ”のような人です。私の両親は共働きで、母親もあまり家にいなかったのですけど、帰ってくるとすぐに台所に立って御飯を作ってくれていましたね。私がこの仕事をはじめてからは、早朝に家を出る時でも、夜中に帰ってくる時でも、必ず玄関で「いってらっしゃい」と「おかえり」を言ってくれていました。その度に私は「気にしないで寝てよ」と思っていました。
― 劇中では旦那や子どもに尽くす“ふじ”の姿がとても印象的でしたが、上戸さん自身はどんな女性像をお持ちですか?
上戸:“ふじ”のようでありたいと思いますね。やっぱり女性は、子どもができたら全てを犠牲にしなければいけないと思います。その覚悟があってこそだと考えています。私は、女性としても、母親としても、何に対しても手を抜きたくないですね。
― その中で、どんな風に子どもを育てていきたいですか?
上戸:私が子どもの時に感じた寂しさを、自分の子どもには感じさせたくないって思います。思いやりのある子に育ってほしいですね。私はこの「おしん」のような家庭のスタイルは好きです。
― では最後に、作品を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。
上戸:橋田先生も会見で、「こういう大変な思いをして生きている人たちが、たくさんいることを知ってほしい」とおっしゃっていました。私も同じで、自分の限界は自分で決めちゃいけないと思いますし、もう無理だと思うとそこで終わってしまうので、おしんのように、未来を自らで切り開いていけることを皆さんに感じ取ってもらえたらと思います。新しい「おしん」が誕生したと自信を持って皆さんにお勧めできます。特に女性の方に共感してもらえる作品だと思いますので、皆さん、ぜひ劇場に観に来てください。
― ありがとうございました。
時には真剣な眼差しをもって、また時にはおおらかな笑顔でインタビューに応じてくれた上戸彩。映画「おしん」を経て、国民的女優としてどんな飛躍を遂げていくのか楽しみだ。(モデルプレス)
■映画「おしん」
2013年10月12日 全国ロードショー
原作:橋田壽賀子
監督:冨樫森
脚本:山田耕大
出演:濱田ここね、上戸彩、稲垣吾郎、泉ピン子、岸本加世子、井頭愛海、小林綾子、満島真之介、吉村実子、ガッツ石松
主題歌:flumpool×Mayday「Belief~春を待つ君へ~」
配給:東映
本作は、1983年にNHK連続テレビ小説「おしん」(橋田壽賀子原作)が30年を経て映画化されたもの。平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%という驚異の視聴率を記録した国民的ドラマを、約2,500人のオーディションから選ばれた濱田ここねが、主役のおしんを演じる。同作では、奉公先で苦労しながらも、ひだむきに生きる少女に焦点を絞り、おしんの成長する姿から、逆境を生き抜く力、親子の絆いった、世代を超えて心に響くテーマが描かれている。
■上戸彩プロフィール
生年月日:1985年9月14日
身長:162cm
出身地:東京都
血液型O型
趣味:料理
1997年8月「第7回全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞を受賞しデビュー。以降数々のドラマ・映画に出演し、国民的女優として人気を博す。
映画「おしん」に挑んだ上戸彩 「不安な気持ちでいっぱい」
― まもなく公開となりますが、現在どんな心境ですか?上戸:早く観てほしいと思うような作品も今までたくさんあったのですけど、今回は出来上がりを観るのが凄く怖かったですし、今は不安な気持ちでいっぱいです。でも、そういう気持ちって、演じ切ったから消えるものでもなく、観てくださった皆さんが新しい「おしん」を認めてくださって初めて消えるものだと思うんです。それまではこの不安は拭えないですね。
― オファーが来た時は、どのような気持ちになりましたか?
上戸:「無理だ、早すぎる」と思いました。ですが同時に、泉ピン子さんが命を懸けて演じたこの役を自分に下さったことにありがたさを感じて、私も「命を懸けよう。魂で勝負するしかない」と決心しました。
― おしんの母親・ふじ役ということで、どんなことを意識して演じましたか?
上戸:母親像についてあれこれ考える時間があったら、ここね(おしん役:濱田ここね)と仲良くなろう、心の底から好きになろうと思いました。たとえ血が繋がっていなくても、ここねの前では見本となる女性でいることを意識して。でも撮影中、ここねの表情を見ていくうちにはじめて生まれる感情がありました。
― それはどんな感情ですか?
上戸:“辛い”という感情です。最もキツかったのは、おしんを奉公に出すシーンですね。演じているうちに、なんでこの子を外に出さないといけないんだろうって辛い思いでいっぱいになっちゃって、思わず泣いてしまったんですね。そしたら監督に「ここは泣かなくていいです」と言われて。その後何回も撮り直したんですけど、だんだんと監督も「上戸さんの自然な感じで」っていう風に変わってきて、最終的には泣いているカットが使われることになりました。
― ここねちゃんとの共演はいかがでしたか?
上戸:あんなに律儀な子供がいていいのかなって思うぐらいしっかりした子でした。子供っぽいと思ったら、とても大人な一面も持っていて、人として尊敬する面がたくさんありましたね。例えばリアリティーを追及する演出のため、ここねは真冬の寒い中、裸足に下駄だったんです。辛いはずなのに、弱音ひとつも吐かずに「彩さん、大丈夫ですか?」と私を心配してくれるんです。もはやここねとおしんがイコールでしたよ。素晴らしかったなぁ。
― 撮影の間に、ここねちゃんと相当仲良くなれたんじゃないですか?
上戸:そうですね。私は東京と山形を往復して撮影をしていたのですけど、東京に戻ると「ここね元気かな。何を買っていこうかな」とそればかり考えていました。離れている間は、ここねに会いたくて仕方がなかったですね。
― ドラマ版「おしん」では上戸さんの役柄を泉ピン子さんが演じられていましたが、それについて何かプレッシャーはありましたか?
上戸:だいぶ覚悟が必要でした。今振り返っても、凄いことをしたなと感じています。たぶん私のほうが、見た目や年齢で当時のピン子さんには及ばないかもしれません、特に私は童顔ですし。観た方に違和感を覚えさせてしまうかもしれませんが、とにかく心だけは負けないように演じました。そこで勝負するしかなかったですね。
― 泉ピン子さんから、何かお言葉は頂きました?
上戸:入水シーンの撮影直前にお電話を下さり、「大丈夫だから、本当に命を懸けて入っておいで!」と気合を入れてくださりました。
― そうなんですね。実際、入水シーンの撮影はどうでしたか?
上戸:真冬での撮影だったので、歯は割れるほどガタガタしていますし、顎もガクガクでしたが、周りの皆さんに心配をかけないよう笑顔でいました。だけど、いざ足の先から顔まで全て川に沈めてみると、“冷たい”を通り越して、もう痛くて痛くて。
― 「おしん」の撮影現場の雰囲気はどうでしたか?
上戸:撮影中、自分が泣くのを我慢しているのに、音声さんが泣いていたり、指示を出している監督さんの目が潤んでいたりとか、そういうちょっとしたところで作品への想いが伝わってきましたね。なので私は、「このチーム最高だな。監督さんに応えられる芝居がしたい」っていう気持ちで演じました。ひとりで勝負していく仕事よりも、みんなで何かを作っていく仕事の方が、私は好きですね。
― 「おしん」を経た上戸さんですが、今後どんな女優になっていきたいですか?
上戸:私は役に対しても何でも、手の抜き方がわからないんです。だから、今と変わらずにその不器用さを持ち続けていたいと思います。
母親像を語る「全てを犠牲にしなければいけない」
― 今回、貧しい家庭を演じて、どんなことを考えましたか?上戸:私の家庭もひとつの納豆を4人でワケたり、アボカドを大トロだよって目をつぶらされて食べていたので、自然に「おしん」の世界に入っていけました。でもそれを辛いと思ったことはあまりなくて、むしろ、家族みんなで分かち合うことを楽しんでいました。きっとその裏には、母親の努力が相当あったのだろうなって思います。ほしいものは一切買ってもらえなかったのは、寂しかったですけど。
― どんなお母様だったのですか?
上戸:“ふじ”のような人です。私の両親は共働きで、母親もあまり家にいなかったのですけど、帰ってくるとすぐに台所に立って御飯を作ってくれていましたね。私がこの仕事をはじめてからは、早朝に家を出る時でも、夜中に帰ってくる時でも、必ず玄関で「いってらっしゃい」と「おかえり」を言ってくれていました。その度に私は「気にしないで寝てよ」と思っていました。
― 劇中では旦那や子どもに尽くす“ふじ”の姿がとても印象的でしたが、上戸さん自身はどんな女性像をお持ちですか?
上戸:“ふじ”のようでありたいと思いますね。やっぱり女性は、子どもができたら全てを犠牲にしなければいけないと思います。その覚悟があってこそだと考えています。私は、女性としても、母親としても、何に対しても手を抜きたくないですね。
― その中で、どんな風に子どもを育てていきたいですか?
上戸:私が子どもの時に感じた寂しさを、自分の子どもには感じさせたくないって思います。思いやりのある子に育ってほしいですね。私はこの「おしん」のような家庭のスタイルは好きです。
― では最後に、作品を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。
上戸:橋田先生も会見で、「こういう大変な思いをして生きている人たちが、たくさんいることを知ってほしい」とおっしゃっていました。私も同じで、自分の限界は自分で決めちゃいけないと思いますし、もう無理だと思うとそこで終わってしまうので、おしんのように、未来を自らで切り開いていけることを皆さんに感じ取ってもらえたらと思います。新しい「おしん」が誕生したと自信を持って皆さんにお勧めできます。特に女性の方に共感してもらえる作品だと思いますので、皆さん、ぜひ劇場に観に来てください。
― ありがとうございました。
時には真剣な眼差しをもって、また時にはおおらかな笑顔でインタビューに応じてくれた上戸彩。映画「おしん」を経て、国民的女優としてどんな飛躍を遂げていくのか楽しみだ。(モデルプレス)
■映画「おしん」
2013年10月12日 全国ロードショー
原作:橋田壽賀子
監督:冨樫森
脚本:山田耕大
出演:濱田ここね、上戸彩、稲垣吾郎、泉ピン子、岸本加世子、井頭愛海、小林綾子、満島真之介、吉村実子、ガッツ石松
主題歌:flumpool×Mayday「Belief~春を待つ君へ~」
配給:東映
本作は、1983年にNHK連続テレビ小説「おしん」(橋田壽賀子原作)が30年を経て映画化されたもの。平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%という驚異の視聴率を記録した国民的ドラマを、約2,500人のオーディションから選ばれた濱田ここねが、主役のおしんを演じる。同作では、奉公先で苦労しながらも、ひだむきに生きる少女に焦点を絞り、おしんの成長する姿から、逆境を生き抜く力、親子の絆いった、世代を超えて心に響くテーマが描かれている。
■上戸彩プロフィール
生年月日:1985年9月14日
身長:162cm
出身地:東京都
血液型O型
趣味:料理
1997年8月「第7回全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞を受賞しデビュー。以降数々のドラマ・映画に出演し、国民的女優として人気を博す。
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