「ギャルカルチャー復活」に向けて動き出す 「Popteen」新編集長×くみっきーがギャルの未来を語る【対談後編】
2014.09.01 12:01
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雑誌「Popteen」で6年間にわたり活躍し、“ギャルの神様”として一時代を築いた“くみっきー”こと舟山久美子が、1日発売の10月号をもって同誌専属モデルを卒業した。ギャルの時代が変わると言っても過言ではないこの節目に、モデルプレスはくみっきーと森茂穗編集長の対談を実現。ギャルのリアルを知り尽くした2人が「Popteen」の未来、ギャルの未来について熱いトークを繰り広げた。
【後編】「ギャルは絶対に増える」新たなスターが生まれる瞬間とは
― ギャル雑誌が次々と休刊になったことで、「ギャル界に元気がない」「街からギャルがいなくなった」という議論も交わされるように。
くみっきー:いなくなってはない…ですよね?
森編集長:数としては少なくなっている。僕は「Popteen」に入って読者と触れ合うようになってからそう思ったかな。これは完全にアイドルの影響だと思っているんですけどね。
くみっきー:本当にそう!今の女の子たちってみんな「アイドルになりたい」って言うんです。
森編集長:そこの影響はすごいなと思います。僕は嘘はつかないほうがいいと思うんで言いますけど、ギャルが街の中で少なくなったのは本当だと思うんです。でもギャルを増やすのもまた僕達の仕事なんじゃないかなって。「Popteen」の中で「あのギャル可愛くない?」と言われるようになったら絶対にギャルは増える。
よく、ギャルの現状を分析する中で「細分化された」なんて言いますけど、「可愛くなりたい」「変身したい」という願望は変わらないと思うんです。クラスの中で1番可愛い子がいて、自分がそこに並ぶような存在になりたい、という欲求に変わりはないから、雑誌を作る身としてはその方法をちゃんと表現して、夢を持たせてあげればいいんじゃないかなと。前は全員に「くみっきーになればいいよ」って雑誌で表現すればよかったけど、最近はそれぞれ色んな表現があるから、そこでちゃんと選択肢を用意してあげること。で、1番大事なのはスターを生むことだと思うんです。
くみっきー:スターってどういう時に生まれるんですか?
森編集長:それは、その子がノリに乗った時じゃないですか?「あたし来ちゃってる!」っていう、楽しさと怖さ半分。その中で、さっきくみっきーが言っていたように「ここから落ちたくない」「毎月新しくならないといけない」と思える子はブレイクしますよね。自分で自分を生み出せれば、見ている方も飽きないから、色んな人が「なんか可愛くない?」と支持し始めるのかなと。時代時代によって変わるものだから、僕としてはどういうスターを作れば何が起こるんだろうっていう、その辺は未知数ではあるんですけどね。
森編集長:世の中うまく成り立つためにたくさんの嘘があると思うんですけど、そこで「それはちょっと違くない?」って空気読まずに言えるのが、ギャルの良さかなと思って。今話に出た、もの作りに関しても、いろんな商品がある中で「私は物足りない。もっとこういう商品があったほうが絶対いいはずだ!」と大人の顔を気にせずに言えるのがギャルですよね。そういう意味では、すごく正直なんですよ。
くみっきー:素直ですよね。だけどギャルは人と人の関係をすごく大事にしているから、思いやりの気持ちを持った上で、色々な意見を言える。
森編集長:そうですね、誰かを不幸にするために言ってるわけではないですから。「もっと変えたら私は可愛くなれるし、あの子も可愛くなれる!」っていう、お節介みたいな(笑)。でもそこがいいんですよ。さっきのクラスの話で言うと、1番可愛い子がいて、そうでもない子がいる。そこで、そうでもない子に対して「でも、あなたも可愛いよ!」は嘘だと思うんですよ(笑)。そうじゃなくて、どうやったら私も可愛くなって、カッコイイ彼氏ができるか?と模索して…
くみっきー:「もっとこうしたほうがいいよ!」って言えるのが、ギャル。
森編集長:だと思うんですよね。
くみっきー:確かに!
森編集長:それで成功する。いつの間にかいい彼氏つかまえてんな!みたいな(笑)。ついこの間までイケてないグループにいたはずなのに。そうやって変化するのは楽しいことだし、それを表現できることが“ギャル誌”と呼ばれるもののいい所だなと思う。
くみっきー:そうですね。変わることを恐れずに。周りを気にしすぎないで、自分のやりたいことを表現してほしい。
森編集長:僕が「Popteen」でやりたいのは、やっぱり「女の子はだれでも『可愛い』をつくれる」ってこと。「だったらどう作るか?」ってところを伝えたいなと思います。誰でも可愛くなれるし、誰でも変身できる。その変身を怖がらないでほしい。具体的に言っちゃうと、クラスで10番目くらいに可愛い子を1番にしたい。
くみっきー:なれると思う。
森編集長:クラスでちょっと下にいる子も、5番以内に入れたい。今のままでもそこそこ楽しいと思うし、変わることで失敗して傷つくこともたくさんあると思う。でもそれと引き換えに、めっちゃ楽しい思い出が作れると思うんですよ。可愛くなればこんなに楽しくなれる。それを伝えるのが「Popteen」なのかなって。
くみっきー:そうですね。私がこれからいろんな活動を通じて、みんなに伝えたいことは…。今10代の女の子を見ていると「私なんて…」とか「目立ちたくない」って言う子がすごく多いように感じるんですけど、挑戦することを恐れて何もやらないのはすごくもったいないことだと思うんです。10代でしか出来ないことがいっぱいあるし、失敗から学ぶことも多いから。
まずは、自分の思っていることを人に伝えるという勇気を持つこと。そこから失敗や成功を繰り返すことで、自分の自信につながって、どんどん前に進んでいけるようになると思うから。私も時にはくじけたこともあったけど、そのたびにそれを誰かに伝えていたら、必ず誰かが助けてくれた。だからみんなも自分の思っていること、やりたいことをいっぱい伝えて、もっと輝いてもらいたいですね。
森編集長:立場は違えど、伝えたいことは同じですね。
くみっきー:同じです。私はメイクに出会わなければ“くみっきー”になれてなかった。メイクをしたことから「Popteen」が始まって、そして今がある。親にはずっとギャルを反対されていたけど、決して間違ったことをしているとは思わなかったし、反対されていたからこそ「大人を納得させたい」という思いで、ここまで来れたのかなって。そういう底力で、乗りきれるものってある。人ってこんなに変われるんだなって思います。
(modelpress編集部)
出身地:東京都
生年月日:1991年4月29日
身長:155cm
血液型:O型
17歳の時に渋谷でスカウトされモデルデビュー。雑誌「Popteen」の専属モデルを務め、連続表紙起用は17回(2009年3月号~2010年7月 号)、通算表紙起用は37回を記録。“ギャルの神様”として人気を集め、2012年は「シューズベストドレッサー賞」「ベストスタイリングアワード」モデル部門を受賞した。テレビ番組にも多数出演し、2013年はブランド「MiCOAMERi」(ミコアメリ)を立ち上げ、プロデュース業も行っている。
― ギャル雑誌が次々と休刊になったことで、「ギャル界に元気がない」「街からギャルがいなくなった」という議論も交わされるように。
くみっきー:いなくなってはない…ですよね?
森編集長:数としては少なくなっている。僕は「Popteen」に入って読者と触れ合うようになってからそう思ったかな。これは完全にアイドルの影響だと思っているんですけどね。
くみっきー:本当にそう!今の女の子たちってみんな「アイドルになりたい」って言うんです。
森編集長:そこの影響はすごいなと思います。僕は嘘はつかないほうがいいと思うんで言いますけど、ギャルが街の中で少なくなったのは本当だと思うんです。でもギャルを増やすのもまた僕達の仕事なんじゃないかなって。「Popteen」の中で「あのギャル可愛くない?」と言われるようになったら絶対にギャルは増える。
よく、ギャルの現状を分析する中で「細分化された」なんて言いますけど、「可愛くなりたい」「変身したい」という願望は変わらないと思うんです。クラスの中で1番可愛い子がいて、自分がそこに並ぶような存在になりたい、という欲求に変わりはないから、雑誌を作る身としてはその方法をちゃんと表現して、夢を持たせてあげればいいんじゃないかなと。前は全員に「くみっきーになればいいよ」って雑誌で表現すればよかったけど、最近はそれぞれ色んな表現があるから、そこでちゃんと選択肢を用意してあげること。で、1番大事なのはスターを生むことだと思うんです。
くみっきー:スターってどういう時に生まれるんですか?
森編集長:それは、その子がノリに乗った時じゃないですか?「あたし来ちゃってる!」っていう、楽しさと怖さ半分。その中で、さっきくみっきーが言っていたように「ここから落ちたくない」「毎月新しくならないといけない」と思える子はブレイクしますよね。自分で自分を生み出せれば、見ている方も飽きないから、色んな人が「なんか可愛くない?」と支持し始めるのかなと。時代時代によって変わるものだから、僕としてはどういうスターを作れば何が起こるんだろうっていう、その辺は未知数ではあるんですけどね。
くみっきー:ギャルって、誰でも可愛くなれる選択の1つだと思うんです。みんながみんなアイドルみたいにナチュラルな清楚系で可愛くなれるかって言ったら、難しい部分もあるじゃないですか。努力次第でいくらでも変われる。そこはギャルの最大の魅力だと思う。私も大人になるにつれてナチュラルになったって言われますけど、王道のメイクをしているかと言ったらそうではなくて、自分の中にあるギャルの芯を残しつつ、ナチュラルな見せ方をするようになっただけなんです。「可愛くなりたい」という探究心の強さは、ギャルを経験してきた子にとってはずっと変わらないこと。だからこそ新しいものが作れたり、それがみんなの心に刺さったりするのかなって。
森編集長:世の中うまく成り立つためにたくさんの嘘があると思うんですけど、そこで「それはちょっと違くない?」って空気読まずに言えるのが、ギャルの良さかなと思って。今話に出た、もの作りに関しても、いろんな商品がある中で「私は物足りない。もっとこういう商品があったほうが絶対いいはずだ!」と大人の顔を気にせずに言えるのがギャルですよね。そういう意味では、すごく正直なんですよ。
くみっきー:素直ですよね。だけどギャルは人と人の関係をすごく大事にしているから、思いやりの気持ちを持った上で、色々な意見を言える。
森編集長:そうですね、誰かを不幸にするために言ってるわけではないですから。「もっと変えたら私は可愛くなれるし、あの子も可愛くなれる!」っていう、お節介みたいな(笑)。でもそこがいいんですよ。さっきのクラスの話で言うと、1番可愛い子がいて、そうでもない子がいる。そこで、そうでもない子に対して「でも、あなたも可愛いよ!」は嘘だと思うんですよ(笑)。そうじゃなくて、どうやったら私も可愛くなって、カッコイイ彼氏ができるか?と模索して…
くみっきー:「もっとこうしたほうがいいよ!」って言えるのが、ギャル。
森編集長:だと思うんですよね。
くみっきー:確かに!
森編集長:それで成功する。いつの間にかいい彼氏つかまえてんな!みたいな(笑)。ついこの間までイケてないグループにいたはずなのに。そうやって変化するのは楽しいことだし、それを表現できることが“ギャル誌”と呼ばれるもののいい所だなと思う。
くみっきー:そうですね。変わることを恐れずに。周りを気にしすぎないで、自分のやりたいことを表現してほしい。
自分の思いを人に伝える勇気「女の子は誰でも輝ける」
― ギャルの減少を肌で感じてきたからこそ、ギャルに秘められた無限の可能性を信じ、その魅力を伝えたいと口を揃える。最後に、それぞれの立場で描く今後のビジョンを語ってもらった。森編集長:僕が「Popteen」でやりたいのは、やっぱり「女の子はだれでも『可愛い』をつくれる」ってこと。「だったらどう作るか?」ってところを伝えたいなと思います。誰でも可愛くなれるし、誰でも変身できる。その変身を怖がらないでほしい。具体的に言っちゃうと、クラスで10番目くらいに可愛い子を1番にしたい。
くみっきー:なれると思う。
森編集長:クラスでちょっと下にいる子も、5番以内に入れたい。今のままでもそこそこ楽しいと思うし、変わることで失敗して傷つくこともたくさんあると思う。でもそれと引き換えに、めっちゃ楽しい思い出が作れると思うんですよ。可愛くなればこんなに楽しくなれる。それを伝えるのが「Popteen」なのかなって。
くみっきー:そうですね。私がこれからいろんな活動を通じて、みんなに伝えたいことは…。今10代の女の子を見ていると「私なんて…」とか「目立ちたくない」って言う子がすごく多いように感じるんですけど、挑戦することを恐れて何もやらないのはすごくもったいないことだと思うんです。10代でしか出来ないことがいっぱいあるし、失敗から学ぶことも多いから。
まずは、自分の思っていることを人に伝えるという勇気を持つこと。そこから失敗や成功を繰り返すことで、自分の自信につながって、どんどん前に進んでいけるようになると思うから。私も時にはくじけたこともあったけど、そのたびにそれを誰かに伝えていたら、必ず誰かが助けてくれた。だからみんなも自分の思っていること、やりたいことをいっぱい伝えて、もっと輝いてもらいたいですね。
森編集長:立場は違えど、伝えたいことは同じですね。
くみっきー:同じです。私はメイクに出会わなければ“くみっきー”になれてなかった。メイクをしたことから「Popteen」が始まって、そして今がある。親にはずっとギャルを反対されていたけど、決して間違ったことをしているとは思わなかったし、反対されていたからこそ「大人を納得させたい」という思いで、ここまで来れたのかなって。そういう底力で、乗りきれるものってある。人ってこんなに変われるんだなって思います。
(modelpress編集部)
舟山久美子(ふなやま・くみこ)プロフィール
愛称:くみっきー出身地:東京都
生年月日:1991年4月29日
身長:155cm
血液型:O型
17歳の時に渋谷でスカウトされモデルデビュー。雑誌「Popteen」の専属モデルを務め、連続表紙起用は17回(2009年3月号~2010年7月 号)、通算表紙起用は37回を記録。“ギャルの神様”として人気を集め、2012年は「シューズベストドレッサー賞」「ベストスタイリングアワード」モデル部門を受賞した。テレビ番組にも多数出演し、2013年はブランド「MiCOAMERi」(ミコアメリ)を立ち上げ、プロデュース業も行っている。
【Not Sponsored 記事】
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